小売業向け経費精算システム8選|選び方や導入時の注意点も解説
更新日 2026年08月25日
小売業では、店舗ごとに発生する立替経費や交通費、レシートの回収に加え、店舗・店長・エリア責任者・本部をまたぐ申請や承認など、経費精算が複雑になりがちです。紙やExcelを中心に管理している場合、店舗スタッフの入力負担だけでなく、本部経理の確認・集計・仕訳にも手間がかかります。
経費精算システムを導入すれば、スマホ申請やAI-OCR、法人カード・交通系IC、会計ソフトとの連携などにより、店舗と本部双方の業務効率化が期待できます。本記事では、小売業におすすめの経費精算システム8選を紹介。小売業で起こりやすい課題や選び方、導入時の注意点も解説します。

小売業では、店舗ごとに交通費や備品購入費、出張費などの経費が発生しやすく、申請・承認・精算業務が煩雑になりがちです。複数店舗を展開している企業では、紙やExcelによる経費申請では本部への提出や確認に時間がかかるほか、入力ミスや申請漏れ、承認状況を把握しにくいといった課題も生じます。
ここでは、スマートフォンからの申請、領収書の読み取り、承認フローの設定、会計システムとの連携、複数店舗での運用のしやすさなどを踏まえ、小売業におすすめの経費精算システム8選を紹介します。
サービス名 | 小売業での強み | おすすめの企業 |
|---|
TOKIUM経費精算 | 領収書の高精度データ化と経費ルールチェック | 店舗数・申請件数が多い企業 |
マネーフォワード クラウド経費 | スマホ申請と明細連携でペーパーレス化 | 店舗と本部の経費処理を効率化したい企業 |
Concur Expense | 多店舗・グループ会社の経費を一元管理 | 大規模な小売チェーン |
バクラク経費精算 | 複数税率のレシート処理をAIで自動化 | 食品など軽減税率の商品を扱う企業 |
ジョブカン経費精算 | 店舗・役職・金額に応じた承認フローを設定 | 店舗ごとに承認ルールが異なる企業 |
freee支出管理 経費精算Plus | スマホ・LINEでの申請と経理チェックを効率化 | 店舗拡大に伴い経費処理を見直したい企業 |
楽楽精算 | 柔軟な承認フローと自動仕訳に対応 | 店舗・部門別の経費管理を効率化したい企業 |
invox経費精算 | 領収書の電子化から仕訳・会計連携まで対応 | 本部の確認・入力作業を減らしたい企業 |
TOKIUM経費精算
株式会社TOKIUM
出典:TOKIUM経費精算 https://www.keihi.com/
領収書の回収・申請・承認を効率化したい多店舗小売業向け
強み
・スマホで領収書を撮影し、場所を問わず経費申請・承認が可能
・AIとオペレーターによる確認を組み合わせ、領収書を高精度にデータ化
・社内の経費ルールに沿った全明細のチェックや会計ソフトとの連携に対応
TOKIUM経費精算は、株式会社TOKIUMが提供するクラウド型の経費精算システムです。スマートフォン で領収書を撮影すると、日付・支払先・税率ごとの金額・登録番号などを自動でデータ化。申請・承認もスマホから行えるため、店舗スタッフが経費精算のために本部へ書類を提出したり、PCで入力したりする負担を抑えられます。
社内ルールに基づいてAIが全明細をチェックし、金額の異常やルール違反を検知できるのも特徴です。経費データは各社の仕訳条件に合わせてCSVの出力形式をカスタマイズでき、会計ソフトへの取り込みにも対応。実際に小売企業では、紙中心だった経費精算をペーパーレス化し、経費処理工数を約600時間削減した事例が公表されています。店舗数や従業員数が多く、申請者・承認者双方の作業負担を減らしたい企業に適しています。
主な機能
- 電子帳簿保存法への対応
- FBデータ自動作成・出力機能
- 仕訳データ自動作成・出力機能
- 承認ルートの分岐機能
マネーフォワード クラウド経費
株式会社マネーフォワード
出典:マネーフォワード クラウド経費 https://biz.moneyforward.com/expense
店舗と本部間の経費精算をペーパーレス化したい小売業向け
強み
・スマホアプリやWebから経費の申請・承認まで完結
・領収書のOCR入力やクレジットカード・電子マネーとの連携で手入力を削減
・電子帳簿保存法への対応や会計ソフトとの連携で経理業務を効率化
マネーフォワード クラウド経費は、株式会社マネーフォワードが提供するクラウド型の経費精算システムです。スマホアプリやWebから申請・承認を行えるほか、領収書のOCR入力、クレジットカードなどからの明細自動取得に対応。店舗スタッフが紙の申請書を作成して本部へ送付する手間を減らし、複数店舗から集まる経費申請をオンラインで処理しやすくなります。
電子帳簿保存法に対応した証憑保存にも利用でき、要件を満たして電子保存することで、紙の領収書管理に伴う負担を軽減できます。経費データから仕訳を作成し、マネーフォワード クラウド会計をはじめ、freeeや弥生会計、勘定奉行などの会計ソフトとの連携も可能です。 実際に150を超える店舗・拠点を持つ小売事業者では、経費精算の完全ペーパーレス化を実現し、30分以上かかっていた申請が5分ほどに短縮されたケースもあります。多店舗からの申請を本部で集約し、経費処理の負担を抑えた い小売企業に適したサービスです。
主な機能
- 電子帳簿保存法への対応
- FBデータ自動作成・出力機能
- 請求書・領収書・レシートのOCR機能
- 仕訳データ自動作成・出力機能
Concur Expense
株式会社コンカー
出典:Concur Expense https://www.concur.co.jp/expense-management
多店舗の経費データを一元化し、本部の管理負担を減らしたい小売業向け
強み
・店舗従業員の経費データを集約し、店舗ごとの支出状況を可視化
・場所を問わず経費の申請・承認ができ、領収書や請求書の電子化にも対応
・支出ルールの設定や領収書の自動取り込み、既存の会計システムとの連携が可能
Concur Expenseは、SAP Concurが提供するクラウド型の経費精算システムです。経費の申請内容の確認から処理、監査、支払いまでの効率化を支援し、経費データを一元管理できます。流通・小売業向けには、各店舗の経費や出張旅費などを集約して可視化できる仕組みを提供。店舗数が多く、拠点ごとの支出状況を本部でまとめて管理したい企業と相性のよいサービスです。
スマートフォンなどから場所を問わず申請・承認でき、領収書の電子化によって手書きの精算書や糊貼り作業も削減できます。世界150カ国で4万6,000社以上に導入されており、フォーチュン500企業の75%以上が採用する実績があります。ある企業の事例では、経費申請にかかる時間を従来比83%削減できたとの調査結果も公表されています。多数の店舗やグループ会社を抱え、経費精算の標準化・効率化を進めたい小売企業と好相性です。
主な機能
- 電子帳簿保存法への対応
- 請求書・領収書・レシートのOCR機能
- 仕訳データ自動作成・出力機能
- 承認ルートの分岐機能
バクラク経費精算
株式会社LayerX
出典:バクラク経費精算 https://bakuraku.jp/expense
複数税率のレシート処理や店舗からの申請負担を減らしたい小売業向け
強み
・AI-OCRで領収書を読み取り、複数税率が混在する場合も税率ごとに仕訳を自動分割
・スマホアプリから経費の申請・承認まで対応
・二重申請の自動検知やインボイス登録番号の読み取り・判定で申請ミスを抑制
バクラク経費精算は、株式会社LayerXが提供するクラウド型の経費精算システムです。複数枚の領収書をAI-OCRで一括読み取りできるほか、10%・8%など複数税率が混在する領収書も税 率ごとに仕訳を自動分割します。スマホアプリから申請・承認できるため、店舗スタッフによる入力作業や、店長・本部担当者の承認業務をオンラインで進めやすい点も特徴です。
実際に、地域密着型のスーパーマーケットを展開する小売企業では、従来、申請者による税率の振り分けやインボイス登録番号の入力ミスが発生し、経理担当者が領収書と申請内容を1件ずつ照合していました。導入後はAIが税率や登録番号を読み取り、軽減税率の明細も自動で分けることで、この突き合わせ作業が不要に。スマホで承認できるようになり、申請から承認までのリードタイムも短縮されています。食品など複数税率の商品を扱い、経費精算件数が多い小売企業で力を発揮します。
主な機能
- 電子帳簿保存法への対応
- FBデータ自動作成・出力機能
- 請求書・領収書・レシートのOCR機能
- 仕訳データ自動作成・出力機能
ジョブカン経費精算
株式会社DONUTS
出典:ジョブカン経費精算 https://ex.jobcan.ne.jp/
トライアルあり
IT導入補助金対象
上場企業導入実績あり
店舗ごとに異なる申請・承認フローをまとめて管理したい小売業向け
強み
・スマホで領収書を撮影し、AI-OCRで取引年月日・金額・取引先名を自動入力
・所属部署や役職、申請金額などに応じて承認経路を自動で分岐
・申請内容から仕訳・FBデータを自動作成し、会計・振込業務を効率化
ジョブカン経費精算は、株式会社Donutsが提供するクラウド型の経費精算システムです。経費の申請・承認から経理処理までをクラウド上で管理でき、スマホアプリやブラウザから場所を問わず操作できます。領収書をスマホで撮影すると、AI-OCRが取引年月日・取引金額・取引先名を読み取って入力を補助するため、店舗スタッフによる申請作業の負担軽減に役立ちます。
承認経路は申請者の所属部署・役職や金額、入力内 容などに応じて自動で分岐できるため、店舗や部門ごとに異なる承認ルールにも対応しやすい設計です。経費精算フォームや明細行ごとに上限金額を設定でき、規定を超える申請の制御にも対応。さらに、申請内容をもとに仕訳・FBデータを自動作成できるため、承認フローの分岐が多い小売企業でも運用しやすいシステムです。
主な機能
- 電子帳簿保存法への対応
- FBデータ自動作成・出力機能
- 仕訳データ自動作成・出力機能
- 承認ルートの分岐機能
freee支出管理 経費精算Plus
freee株式会社
出典:freee支出管理 経費精算Plus https://www.freee.co.jp/houjin/keihiseisan/
トライアルあり
IT導入補助金対象
上場企業導入実績あり
店舗からの経費申請をペーパーレス化し、本部の処理負担を減らしたい小売業向け
強み
・スマホアプリやLINEから領収書を提出し、AI-OCRで明細を自動入力
・申請内容に応じた承認経路の分岐や、スマホ・Slackでの承認に対応
・インボイスの税区分処理や重複申請のチェックなど経理確認を自動化
freee支出管理 経費精算Plusは、freee株式会社が提供するクラウド型の経費精算システムです。スマホで領収書を撮影して申請でき、AI-OCRによる明細の自動入力、交通系ICカードの読み取り、LINEでの証憑提出などに対応しています。申請経路を条件に応じて分岐できるほか、スマホやSlackから承認できるため、店舗スタッフと本部の間で発生する経費申請・承認をオンライン化しやすい点が特徴です。
経理側では、税率に応じた仕訳の自動作成や経費申請の重複チェックにも対応しています。実際に、ECに加えて実店舗を展開する小売企業では、freee会計やfreee経費精算などを活用し、店舗が8店舗まで増えるなかでも経理プロセスを効率化。従来は本社に集めていた紙書類も、現在ではほぼゼロになるまでペーパーレス化しています。店舗数の拡大に伴う経費処理の負担を抑えたい小売企業におすすめです。
主な機能
- FBデータ自動作成・出力機能
- 請求書・領収書・レシートのOCR機能
- 仕訳データ自動作成・出力機能
- 承認ルートの分岐機能
楽楽精算
株式会社ラクス
出典:楽楽精算 https://www.rakurakuseisan.jp/
トライアルあり
IT導入補助金対象
上場企業導入実績あり
店舗・部門ごとの承認ルールに合わせて経費精算を効率化したい小売業向け
強み
・スマホで領収書を撮影し、AI-OCRで金額・取引先・日付を自動入力
・金額や勘定科目、負担部門などの条件に応じて承認フローを設定可能
・自動仕訳や会計ソフト連携、申請ルール違反・二重申請のチェックに対応
楽楽精算は、株式会社ラクスが提供するAI搭載のクラウド型経費精算システムです。専用アプリで領収書を撮影すると、AI-OCRが金額・取引先 ・日付を自動でデータ化し、そのまま申請できます。スマートフォンから申請・承認できるほか、申請ルール違反や二重申請をチェックする機能も備えており、店舗スタッフの入力負担や承認者による確認作業を減らせます。
承認フローは精算種別だけでなく、金額・勘定科目・負担部門などの条件に応じて柔軟に設定できます。 店舗や部門ごとに承認ルートが異なる小売企業でも、自社の運用に合わせやすい点が特徴です。さらに、勘定科目や税区分の自動振り分け、仕訳データの作成、会計ソフトへのCSV連携にも対応。金額・勘定科目・部門など条件に応じて承認フローを柔軟に設定したい小売企業に適しています。
主な機能
- 電子帳簿保存法への対応
- FBデータ自動作成・出力機能
- 請求書・領収書・レシートのOCR機能
- 仕訳データ自動作成・出力機能
invox経費精算
株式会社invox
出典:invox経費精算 https://invox.jp/expense/
店舗からの領収書提出を電子化し、本部の確認作業を減らしたい小売業向け
強み
・スマホで撮影した領収書をAI-OCRで読み取り、入力作業を効率化
・入力ルールの設定や適格事業者登録番号の自動確認で申請ミスを抑制
・申請・承認から仕訳データ生成、会計システム・ERP連携まで対応
invox経費精算は、株式会社invoxが提供するクラウド型の経費精算システムです。スマホで撮影した領収書をAI-OCRで読み取れるほか、交通費は経路検索から登録でき、定期券区間を考慮した精算にも対応しています。申請・承認はクラウド上で行えるため、店舗スタッフが紙の領収書や申請書を本部へ提出する運用を見直しやすく、店舗と本部の双方で経費精算の負担を軽減できます。
入力ルールを設定して申請ミスや差し戻しを抑えられるほか、適格事業者登録番号の読み取り・照合、申請内容からの仕訳データ自動生成にも対応。生成した仕訳データは会計システムやERPへ連携でき、経理処理まで効率化できます。電子帳簿保存法にも対応しているため、複数店舗から集まる領収書の管理をペーパーレス化し、本部での確認・仕訳作業をまとめて効率化したい小売企業に向いています。
主な機能
- 電子帳簿保存法への対応
- FBデータ自動作成・出力機能
- 請求書・領収書・レシートのOCR機能
- 仕訳データ自動作成・出力機能

小売業向け経費精算システムを導入すると、店舗スタッフによる申請から店長・本部での承認、経理処理までをオンライン上でつなげられます。紙やExcelを使った運用と比べて、入力・確認・転記にかかる作業を減らせるほか、複数店舗の経費を本部でまとめて管理しやすくなる点が特徴です。
スマホ申請・AI-OCR・明細連携で経費入力を省力化
スマートフォンから申請できる経費精算システムなら、店舗スタッフが領収書や申請書を本部へ提出したり、店舗のPCから経費を入力したりする手間を減らせます。領収書を撮影すると、AI-OCRが日付・金額・取引先などを読み取って入力を補助するため、手入力の負担や入力ミスの削減にもつながります。
法人カードや交通系ICカードなどの利用明細を取り込めるシステムであれば、支払情報を一から入力する作業も省けます。経費申請が多い店舗では、スマホ対応に加えて、OCRやカード・IC明細との連携範囲を確認しておくとよいでしょう。
ワークフローの電子化で店舗から本部までの承認がスムーズに
経費精算システムでは、申請内容の確認から承認・差し戻しまでをオンライン上で進められます。紙の申請書を店舗から本部へ送付する必要がなくなるため、書類の到着を待つ時間や回覧にかかる手間を抑えられます。
また、店舗・部門・役職・申請金額などの条件に応じて承認ルートを設定できるシステムもあります。「店舗スタッフが申請し、店長が承認したあと本部へ回す」といった自社の運用をシステム上に反映しやすく、承認待ちの申請も把握しやすくなります。
店舗ごとに紙やExcelで経費を管理していると、本部で各店舗のデータを回収して集計する作業が発生します。経費精算システムを利用すれば、各店舗から申請された経費データを一つのシステムへ集約でき、本部でまとめて確認できます。
店舗・部門・費目などの単位で経費を管理できるシステムもあり、どこでどのような支出が発生しているのかを把握しやすくなります。店舗ごとに異なっていた申請方法や管理ルールを統一しやすくなるため、多店舗展開している企業の経費管理にも有効です。
会計ソフトとの連携で仕訳・転記作業の削減につながる
経費精算システムのなかには、承認済みの申請内容をもとに勘定科目や税区分を反映した仕訳データを作成し、会計ソフトへ連携できるものがあります。経理担当者が経費データを確認しながら会計ソフトへ再入力する作業を減らせるため、経理処理の効率化や転記ミスの防止につながります。
連携方法はCSVによるデータ出力・取り込みのほか、API連携に対応している場合もあります。すでに会計ソフトを導入している企業は、利用中の製品と連携できるかだけでなく、仕訳項目や部門情報など必要なデータまで連携できるかを確認することが重要です。

小売業向けの経費精算システムを選ぶ際は、経理部門の機能だけでなく、店舗スタッフが無理なく申請できるか、複数店舗の承認・集計に対応できるかまで確認することが重要です。導入後の運用を想定し、操作性・承認フロー・外部連携・集計機能・コストの5つの観点から比較しましょう。
スマホの操作性とAI-OCRの読み取りやすさを実際に確認する
店舗スタッフが日常的に利用する場合は、スマートフォンから迷わず申請できる操作性が重要です。領収書の撮影から経費項目の入力、申請までをスマホ上で完結できれば、店舗のPCを使うために作業時間を確保する必要がありません。
あわせて、AI-OCRで日付・金額・取引先・税率などをどこまで正確に読み取れるかも確認しましょう。読み取り後の修正が頻繁に必要では、かえって入力負担が増える可能性があります。無料トライアルやデモが利用できる場合は、自社で実際に扱うレシートや領収書を読み取らせ、入力から申請までの操作性や、読み取り後にどの程度修正が必要になるかを確認しましょう。
店舗・金額・役職に応じて承認ルートを柔軟に設定できるか
複数店舗を展開する小売企業では、店舗スタッフから店長、エリアマネージャー、本部へと段階的に承認するケースがあります。申請金額や所属店舗、役職などの条件に応じて承認ルートを自動で分岐できるシステムなら、自社のルールに合わせて運用しやすくなります。
差し戻しや代理承認、承認者不在時の対応なども確認しておきたいポイントです。実際の承認フローを事前に整理し、その運用を無理なくシステム上へ再現できるかを比較しましょう。
利用中の法人カードや会計ソフトと連携できるか確認する
法人カードや会計ソフトとの連携範囲も、選定時に確認しておく必要があります。法人カードの利用明細を自動取得できれば、店舗スタッフによる入力を減らし、利用金額との照合作業も効率化できます。
会計ソフトとの連携方法や対応製品は、システムによって異なります。現在利用している会計ソフトの製品名を挙げたうえで、公式サイトの連携実績や対応表で確認し、必要であれば無料トライアルで実際の連携動作を試しておくと安心です。
多店舗展開している企業では、経費を全社合計だけでなく、店舗・部門・エリアなどの単位で把握できるかも重要です。集計の粒度を細かく設定できれば、店舗ごとの支出状況を比較したり、特定の費目が増えている店舗を把握したりしやすくなります。
また、店舗コードや部門情報を会計データへ引き継げれば、本部での管理会計にも活用しやすくなります。経費精算だけでなく、導入後にどの単位で支出を分析したいのかまで整理して選ぶとよいでしょう。
利用人数・オプションを含む総コストとサポート体制を比較する
経費精算システムの料金は、月額基本料だけでなく、利用人数や機能追加、OCR、電子帳簿保存、外部システム連携などによって変わる場合があります。店舗数や従業員数が多い企業では、必要な機能を含めた総額で比較することが重要です。
あわせて、導入設定や初期データ移行、操作方法に関するサポート範囲も確認しましょう。店舗数が多いほど運用ルールの統一や従業員への周知にも手間がかかるため、導入支援や問い合わせ窓口の充実度まで含めて判断することをおすすめします。

小売業で経費精算システムを導入する際は、システムを入れ替えるだけでなく、店舗ごとの申請ルールや利用環境まで整理しておくことが重要です。特に多店舗展開している企業では、店舗ごとに異なる運用をそのままシステムへ移行すると、設定や管理が複雑になる場合があります。導入前にルールを見直し、現場で無理なく使える運用を整えましょう。
店舗ごとに異なる経費科目・申請ルールを事前に整理する
店舗ごとに経費科目の名称や申請方法、必要な証憑などが異なる場合は、システム導入前に現在のルールを整理しておきましょう。既存の運用をそのままシステムへ反映すると、設定項目が増え、店舗スタッフや本部の管理負担 がかえって大きくなる可能性があります。
全店舗で共通化できるルールと、業態や部門ごとに個別対応が必要なルールを切り分けることが重要です。あわせて、申請できる経費の範囲や入力必須項目、領収書の提出方法なども明確にしておくと、導入後の申請ミスや差し戻しを減らしやすくなります。
現在の承認経路を見直し、必要以上に複雑なフローを残さない
紙やExcelで経費精算を行っている企業では、慣習的に複数人の承認を必要としているケースもあります。こうした承認経路をそのままシステムへ移すと、電子化しても承認待ちが多くなり、十分な効率化につながらないことがあります。
導入を機に、申請金額や経費の種類に応じて承認者を分けるなど、現在のフローを見直しましょう。店舗スタッフ、店長、エリア責任者、本部など、誰がどの段階で確認する必要があるのかを整理し、必要な承認だけを残すことがポイントです。
私物スマホ・共有端末など店舗ごとの利用環境を確認する
スマートフォンから申請できるシステムであっても、すべての店舗スタッフが業務用端末を持っているとは限りません。私物スマホの利用を認めるのか、店舗の共有端末やPCから申請するのかなど、実際の利用環境を事前に確認しておく必要があります。
特にパート・アルバイトを含む多数のスタッフが利用する場合は、個人アカウントの発行方法やログイン手段、端末の管理ルールも検討が必要です。機能だけで判断せず、各店舗で無理なく申請・承認できる環境を用意できるかまで確認しましょう。
一部店舗から試験導入し、操作性や運用上の課題を洗い出す
多店舗を展開している場合、最初から全店舗へ一斉導入するより、一部の店舗や部門から試験的に運用を始める方法があります。実際の経費申請を行うことで、設定段階では気づきにくかった入力のしづらさや承認ルートの問題を把握しやすくなります。
試験導入では、申請にかかる時間や差し戻しの発 生状況、店舗スタッフからの問い合わせ内容などを確認しましょう。課題を修正したうえで対象店舗を広げることで、全社展開後の混乱を抑えやすくなります。
店舗スタッフが迷わないマニュアルと問い合わせ体制を整える
経費精算システムを定着させるには、店舗スタッフが迷わず操作できる環境づくりも欠かせません。領収書の撮影方法や経費科目の選び方、申請・差し戻し時の対応など、日常的に必要となる操作を簡潔にまとめたマニュアルを用意しましょう。
操作方法だけでなく、「どの経費をどの項目で申請するか」といった自社独自のルールも盛り込むと、問い合わせや申請ミスを減らしやすくなります。導入直後は質問が集中する可能性があるため、本部の問い合わせ窓口や各店舗の担当者を決めておくことも重要です。
小売業で経費精算システムを導入する際は、店舗で受け取ったレシートの扱いや法人カードとの連携、店舗間移動の交通費精算など、実際の 運用に関する疑問も出てきます。ここでは、小売業の経費精算システムに関してよくある質問を取り上げ、導入前に確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。
小売業では、店舗スタッフがスマホから申請しやすく、本部側で複数店舗の経費を管理しやすいシステムが向いています。AI-OCRによる領収書の読み取り、法人カード・交通系ICカードとの明細連携、承認フロー、会計ソフト連携などが代表的な比較ポイントです。
店舗数が多い場合は、機能の有無だけでなく、店舗・部門別に管理できるか、自社の承認ルートを設定できるかまで確認しましょう。
中小規模の小売企業でも経費精算システムを導入するメリットは?
中小規模の小売企業でも、紙の領収書の回収やExcelへの転記、承認状況の確認に手間がかかっている場合は、導入するメリットがあります。スマホ申請やAI-OCR、カード明細との連携を利用すれば、申請者の入力作業から経理担当者の確認・仕訳まで省力化できます。
一方、経費申請の件数が少ない企業では、導入による削減工数と利用料金が見合わない場合もあります。利用人数や必要なオプションを含めた総コストで判断することが重要です。
経費精算システムのなかには、店舗で受け取ったレシートをスマホで撮影し、そのまま経費申請に添付できる製品があります。AI-OCRに対応していれば、日付・金額・取引先などを読み取り、申請内容への入力を補助することも可能です。
ただし、システム上で申請できることと、税務上必要な証憑の要件を満たすことは別です。インボイス制度や電子帳簿保存法の要件、自社の経費規程を確認したうえで保存・管理しましょう。
法人カードの利用明細も経費精算システムに取り込める?
対応する経費精算システムであれば、法人カードの利用明細を取り込み、その明細をもとに経費申請できます。金額や利用日などを手入力する作業を減らせるほか、カード利用額と申請内容も照合しやすくなります。
対応するカードブランドやカード会社、連携方法は製品によって異なります。プリペイドカードを含め、自社で利用しているカードが連携対象か導入前に確認しましょう。
店舗間移動の交通費や出張旅費もまとめて精算できる?
経費精算システムのなかには、経路検索による運賃計算や交通系ICカードの履歴取り込み、定期券区間の控除などに対応する製品があります。店舗間の応援勤務や本部への移動が多い企業では、交通費入力の負担を減らしやすくなります。
出張旅費についても、宿泊費や日当などを申請できるシステムがあります。ただし、自社の旅費規程や計算方法をどこまで再現できるかは製品ごとに異なるため、導入前に確認しておくことが重要です。
まとめ|小売業の経費精算システムは店舗運用と本部管理の両面から選ぶ
小売業で経費精算システムを導入すると、スマホ申請やAI-OCRによる入力支援、承認フローの電子化、会計ソフトとの連携などにより、店舗スタッフから本部経理までの業務を効率化できます。特に複数店舗を展開している企業では、各店舗の経費を一元管理し、申請・承認ルールを統一しやすくなる点がメリットです。
ただし、適したシステムは店舗数や利用人数、現在の承認フロー、法人カード・会計ソフトとの連携状況によって異なります。機能の多さだけで判断せず、店舗スタッフが無理なく使えるか、本部で必要な管理ができるか、総コストが自社に見合うかを比較しましょう。
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