小売業向けCRMツールおすすめ比較8選|選び方や費用も解説
更新日 2026年06月26日
小売業では、実店舗だけでなくECサイト、アプリ、SNSなど顧客との接点が広がり、顧客情報や購買履歴の管理が複雑になっています。経済産業省の調査でも、2024年の国内BtoC-EC市場規模は26.1兆円、BtoC-EC化率は9.8%まで拡大しており、店舗とデジタルを横断した顧客管理の重要性が高まっています。
こうした環境でリピート購入やLTV向上を目指すには、顧客データを一元管理し、購買傾向に応じた販促施策へつなげるCRMツールの活用が有効です。
本記事では、小売業向けCRMツールおすすめ8選を比較しながら、主な機能や選び方、費用相場、導入時の注意点を解説します。自社の販売チャネルや販促課題に合うCRMツールを選ぶ際の参考にしてください。
小売業向けCRMツールおすすめ比較8選【比較表付き】

小売業向けCRMツールは、顧客管理、販促配信、購買分析、会員管理、外部システム連携など、サービスごとに強みが異なります。そのため、知名度や料金だけで選ぶのではなく、自社の販売チャネルや運用体制に合うかを比較することが大切です。
ここでは、小売業の顧客管理や販促施策に活用しやすいCRMツールを8つ紹介します。まずは比較表で各サービスの特徴や向いている企業を確認し、気になるCRMツールの詳細を見ていきましょう。
サービス名 | 店舗 | EC | 特徴 | 向いている企業 |
|---|
HubSpot | 〇 | 〇 | マーケティングや顧客対応管理に強み | 顧客管理から販促まで幅広く整えたい小売業 |
Synergy! | 〇 | 〇 | 顧客情報の統合やメール配信に対応 | 会員情報を活かした販促を強化したい小売業 |
NetSuite CRM | 〇 | 〇 | CRMとERPを組み合わせ顧客・販売情報を管理 | 販売管理や基幹業務まで一体で管理したい小売業 |
F-RevoCRM | 〇 | 〇 | オープンソース型で柔軟にカスタマイズ可能 | 自社業務に合わせてCRMを構築したい小売業 |
うちでのこづち | | 〇 | 購買履歴をもとにしたリピート施策に強み | 既存顧客への販促やLTV向上を重視する小売業 |
CPSS | 〇 |
| 店舗・会員・ポイント管理との相性がよい | 実店舗の会員管理や販促を強化したい小売業 |
Zoho CRM | 〇 | 〇 | 低コストで始めやすく機能の幅も広い | 小規模から段階的にCRMを導入したい小売業 |
アクションリンク | | 〇 | 顧客データを活用した自動配信に強み | 購買後フォローやリピート促進を効率化したい小売業 |
HubSpot
HubSpot Japan株式会社
出典:HubSpot https://www.100inc.co.jp/
HubSpotは、HubSpot Japan株式会社が国内展開するCRMプラットフォームです。顧客情報の管理を中心に、マーケティング、営業、カスタマーサービスまで幅広い業務をつなげられる点が特徴です。
小売業では、店舗やECで獲得した見込み客・顧客情報を整理し、メール配信や問い合わせ対応、購買後のフォローに活用できます。無料から始められるプランもあるため、まずは顧客管理を整えたい小売企業や、販促・接客・問い合わせ管理を段階的に仕組み化したい企業に向いています。
主な機能
- 導入支援・運用支援あり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- メールサポートあり
Synergy!
シナジーマーケティング株式会社
出典:Synergy! https://www.synergy-marketing.co.jp/cloud/synergy/
Synergy!は、シナジーマーケティング株式会社が提供するクラウド型の国産CRMシステムです。顧客情報の統合・一元化、メール配信、LINE配信、フォーム、アンケート、分析など、CRM活動に必要な機能を組み合わせて利用できます。
会員情報やキャンペーン応募情報、購買後のアンケート結果を管理し、顧客ごとに適した販促施策を実施できるため、小売業にも向いています。国産サービスでサポートも受けやすいため、顧客データを安全に扱いながら販促を強化したい企業におすすめです。
主な機能
- ISMS
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- メールサポートあり
NetSuite CRM
日本オラクル株式会社
出典:NetSuite CRM https://www.netsuite.co.jp/products/crm.shtml
NetSuite CRMは、オラクルが提供するクラウド型統合基幹システムNetSuiteに含まれるCRMソリューションです。顧客情報や見込み客、営業活動、マーケティング、サポート情報を一元管理できる点が特徴です。
CRMに加えて、販売管理、在庫管理、会計、ECなどの基幹業務と連携しやすいため、複数店舗やECを展開する小売業でも真価を発揮します。顧客対応だけでなく、販売・在庫・売上情報までまとめて管理したい企業に適したCRMツールです。
主な機能
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- スマホアプリ(iOS)対応
- 顧客管理機能
F-RevoCRM
シンキングリード株式会社
出典:F-RevoCRM https://f-revocrm.jp/
F-RevoCRMは、シンキングリード株式会社が提供するオープンソース型の統合型顧客管理システムです。顧客情報、キャンペーン、商談、販売、問い合わせ、プロジェクトなど、顧客に関係する社内情報を幅広く管理できます。
柔軟なカスタマイズに対応しているため、店舗運営、法人取引、販促活動、問い合わせ対応など、複数の業務を自社の運用に合わせて管理したい小売業でも活用しやすいサービスです。既存の管理方法に合わせてCRM環境を構築したい企業に適しています。
主な機能
- クラウド(SaaS)
- 導入支援・運用支援あり
- オンプレミス(パッケージ)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
うちでのこづち
株式会社E-Grant
出典:うちでのこづち https://www.uchideno-kozuchi.com/
うちでのこづちは、株式会社E-Grantが提供するEC・通販向けCRM・MAツールです。顧客分析からCRM施策、効果検証までを支援し、EC通販システムとの自動連携にも対応しています。
購買履歴をもとに顧客を分析し、メールやLINEなどを活用したリピート施策を行いやすい点が特徴です。定期購入、休眠顧客の掘り起こし、優良顧客の育成などに活用できるため、EC比率が高い小売業や、既存顧客のLTV向上を重視する小売業にもおすすめです。
主な機能
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- メールサポートあり
- チャットサポートあり
CPSS
株式会社クレアンスメアード
出典:CPSS https://www.creansmaerd.co.jp/column/hotel_industry.html
CPSSは、NECネクサソリューションズ株式会社が提供する店舗向けのアプリ・POS・EC顧客統合基盤サービス・CRMツールです。オンライン会員情報と店舗会員情報を統合し、CRMと連携したメール配信、会員マイページ、会員アプリ連動のキャンペーン管理に対応しています。
店舗・アプリ・POS・ECの顧客情報をまとめて扱えるため、多店舗展開する小売業や、ポイント・会員情報を横断的に管理したい小売業に適しています。購買データや外部データを分析に活かしたい場合にも候補になります。
Zoho CRM
ゾーホージャパン株式会社
出典:Zoho CRM https://www.zoho.com/jp/crm/
Zoho CRMは、ゾーホージャパン株式会社が提供するクラウド型のCRM・SFAツールです。顧客情報、商談、営業活動、マーケティング施策、問い合わせ対応などを一元管理でき、世界25万社以上で利用されています。
低コストで始めやすく、機能の拡張性もあるため、小規模店舗から複数拠点へ段階的にCRMを広げたい小売業に向いています。顧客対応、販促活動、法人取引、問い合わせ履歴などをまとめて管理し、店舗運営と本部の情報共有を 整えたい小売業にも活用しやすいサービスです。
主な機能
- クラウド(SaaS)
- 導入支援・運用支援あり
- スマホアプリ(iOS)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
アクションリンク
株式会社ファブリカコミュニケーションズ
出典:アクションリンク https://actionlink.jp/
アクションリンクは、株式会社ファブリカコミュニケーションズが提供するEC通販向けのCRM・MAツールです。顧客一人ひとりに合わせたメッセージ配信を自動化でき、あらかじめ設定されたシナリオを使ってCRM施策を始めやすい点が特徴です。
購買後フォロー、休眠顧客への再アプローチ、リピート購入の促進などを自動化しやすいため、ECサイトを運営する小売業や、販促担当者の工数を抑えながら継続的なCRM施策を行いたい小売業に適しています。
小売業向けCRMツールとは?店舗・ECの顧客情報を販促に活かす仕組み

小売業向けCRMツールとは、店舗やECサイト、アプリなどで得られる顧客情報を一元管理し、販促や顧客対応に活用するためのシステムです。CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客関係管理を意味します。
小売業では、氏名や連絡先だけでなく、購買履歴、来店頻度、ポイント利用状況、キャンペーン反応などの情報を扱います。これらを整理することで、顧客ごとに適したクーポン配信や再来店施策を実施しやすくなります。
ここからは、小売業でCRMツールがどのように使われるのか、一般的なCRMとの違いも含めて解説します。
小売業では店舗・EC・アプリなど複数接点の顧客管理に活用
小売業では、顧客との接点が実店舗だけに限られません。ECサイト、会員アプリ、LINE、メール、SNSなど、複数のチャネルを通じて購買や問い合わせが発生します。
CRMツールを活用すると、店舗での購入履歴とECでの購入履歴、アプリ会員情報などをひとつの顧客情報として管理しやすくなります。たとえば、店舗でよく購入する商品カテゴリや、ECで閲覧した商品傾向をもとに、次回購入につながる案内を行うことも可能です。
複数接点の情報をまとめて把握できる点が、小売業におけるCRMツール活用の大きな役割です。
一般的なCRMと小売業向けCRMツールでは、管理するデータや活用目的が異なります。一般的なCRMは、顧客情報、問い合わせ履歴、商談履歴などを管理し、営業活動や顧客対応を効率化する目的で使われることが多いです。
一方、小売業向けCRMツールでは、購買履歴、来店頻度、会員ランク、ポイント利用状況、クーポン反応など、販売や販促に直結するデータを扱いやすい点が特徴です。顧客一人ひとりの購入傾向を把握し、再来店や再購入につながる施策を実施するために活用されます。
比較項目 | 一般的なCRM | 小売業向けCRMツール |
|---|
主な目的 | 営業活動や顧客対応の管理 | 再来店促進、再購入促進、LTV向上 |
管理する情報 | 顧客情報、問い合わせ履歴、商談履歴 | 購買履歴、来店頻度、会員ランク、ポイント、クーポン利用状況 |
主な利用部門 | 営業部門、カスタマーサポート部門 | 店舗、本部、販促部門、EC運営部門 |
連携しやすいシステム | SFA、問い合わせ管理、MA | POSレジ、ECサイト、会員アプリ、LINE、メール配信 |
活用例 | 商談進捗の管理、問い合わせ対応履歴の確認 | 休眠顧客へのクーポン配信、優良顧客向け特典、購買履歴に応じた商品案内 |
重視したい機能 | 案件管理、対応履歴管理、タスク管理 | セグメント作成、ポイント管理、クーポン配信、購買分析 |
たとえばBtoB向けのCRMでは、営業担当者が商談状況や次回対応を管理する機能が重視されます。一方、小売業では、顧客がいつ、どの店舗やECサイトで、どの商品を購入したかを把握し、次の購入につなげる施策を行うことが重要です。
小売業がCRMツール導入前に整 理すべき顧客管理・販促の課題

CRMツールを導入する前に、まずは顧客情報や販促業務のどこに課題があるかを整理することが大切です。課題が曖昧なまま導入すると、必要な機能を判断しにくくなります。
ここからは、小売業で特に起こりやすい課題を紹介します。
会員情報や購買履歴が店舗ごとに分かれていると、顧客の利用状況を全社で把握しにくくなります。たとえば、A店で何度も購入している顧客がB店を利用しても、購入頻度や好みが共有されていなければ、適切な接客や特典案内につながりません。
POSレジ・ECサイト・アプリの顧客データが統合されていない
POSレジ、ECサイト、会員アプリのデータが別々に管理されていると、店舗とオンラインをまたいだ購買行動を把握できません。実店舗では日用品を購入し、ECではギフト商品を閲覧している顧客がいても、データが分かれていれば関心の変化を捉えにくくなります。販売チャネルを横断して顧客データを見られる仕組みが必要です。
購買傾向を把握できない状態では、販促施策が担当者の経験や勘に頼りやすくなります。小売業では顧客数や商品数が多く、手作業で購入頻度、購入カテゴリ、休眠期間などを整理するのは簡単ではありません。CRMツールを選ぶ前に、どの顧客を優先してアプローチしたいのかを明確にしておくと、必要な分析機能を判断しやすくなります。
クーポンやメール配信の効果を十分に検証できていない
クーポンやメールを配信していても、効果を検証できなければ改善につながりません。開封率や利用数だけでなく、来店、購入、客単価、リピート率まで確認できるかが重要です。たとえば、割引利用が多くても利益が下がっていれば、施策の見直しが必要になります。CRMツール導入前に、配信後に追いたい指標を整理しておきましょう。
小売業向けCRMツールには、顧客情報の管理だけでなく、購買分析や販促配信、ポイント管理、外部システム連携などの機能があります。機能ごとの役割を理解しておくと、自社に必要なCRMツールを選びやすくなります。
小売業向けCRMツールの代表的な機能は以下の通りです。
機能 | 内容 |
|---|
顧客情報・会員情報管理 | 氏名、連絡先、会員ランク、登録店舗などを管理 |
購買履歴・来店履歴分析 | 購入商品、購入頻度、来店間隔などを確認 |
ポイント・ランク管理 | ポイント付与や会員ステージ別の特典を管理 |
クーポン・メール・LINE配信 | 顧客属性や購買履歴に応じて販促情報を届ける |
セグメント作成 | 優良顧客、休眠顧客、特定商品の購入者などを分類 |
POSレジ・ECサイト連携 | 店舗とオンラインの購買データを統合 |
レポート分析 | 売上、リピート率、LTV、施策効果などを可視化 |
機能を比較する際は、多機能かどうかだけで判断しないことが大切です。実店舗中心なのか、EC比率が高いのか、会員アプリを活用しているのかによって必要な機能は変わります。自社の顧客接点と販促施策を整理したうえで、優先度の高い機能から確認してください。

小売業でCRMツールを導入すると、顧客情報や購買履歴を販促施策に活かしやすくなります。感覚に頼った販促から、 データにもとづく顧客対応へ移行できる点が大きなメリットです。
ここからは、主なメリットを紹介します。
CRMツールを活用すると、顧客ごとの購入商品、購入頻度、利用店舗、反応したキャンペーンなどをもとに販促施策を分けられます。たとえば、ベビー用品を継続的に購入している顧客には関連商品の案内を送り、一定期間購入がない顧客には再来店を促すクーポンを配信できます。一律のキャンペーンではなく、顧客の関心や購買状況に合わせた施策を実施しやすくなるでしょう。
クーポンやポイント施策で再来店・再購入を促進できる
CRMツールは、クーポン配信やポイント施策を通じて、再来店や再購入を促す場面でも役立ちます。購入金額、来店回数、会員ランクなどに応じて特典を出し分けることで、顧客に継続利用のきっかけを提供できるためです。たとえば、誕生月クーポン、休眠顧客向けクーポン、一定金額以上の購入者向けポイント付与などを設計できます。顧客との接点を増やし、リピートにつなげたい場合に有効です。
CRMツールで店舗とECの顧客情報を連携できれば、販売チャネルをまたいだ顧客体験を提供しやすくなります。たとえば、店舗で購入した商品の関連商品をECで案内したり、ECで閲覧した商品を店舗スタッフが接客時に参考にしたりできます。顧客から見れば、どのチャネルを利用しても自分の購入履歴や好みに合った対応を受けやすくなります。実店舗とオンラインを分断せずに運用したい企業に適しています。
売れ筋商品や購買タイミングを分析し販売戦略に活かせる
CRMツールでは、顧客単位の購買履歴だけでなく、商品別の購入傾向や購入タイミングも確認できます。季節商品が動きやすい時期、まとめ買いされやすい商品、特定の顧客層に人気のカテゴリなどを把握できれば、販売戦略を立てやすくなります。 たとえば、販促カレンダーの作成、在庫計画、売場づくり、キャンペーン設計に活用できます。顧客分析を売上改善や商品企画につなげられる点もメリットです。

小売業向けCRMツールを選ぶ際は、機能数だけでなく、自社の販売チャネルや販促業務に合うかを確認することが大切です。
ここからは、導入前に比較しておきたい選定ポイントを紹介します。
店舗・EC・アプリなど自社の販売チャネルに対応しているか
CRMツールを選ぶ際は、自社が持つ販売チャネルに対応しているかを確認しましょう。実店舗中心の小売業と、ECやアプリも運営している企業では、必要な管理項目や連携機能が異なります。
たとえば、店舗別の会員管理、ECでの購入履歴、アプリ通知、LINE配信などをまとめ て扱えるかが重要です。現在の販売チャネルだけでなく、今後強化したいチャネルも含めて比較すると、導入後の拡張にも対応しやすくなります。
小売業では、POSレジやECカートとの連携可否が重要な比較ポイントです。購買データがCRMツールへ自動連携されなければ、手入力やCSV取り込みの手間が増え、現場の負担になりやすいためです。
連携を確認する際は、対応しているPOSレジやECカートの種類、連携方法、更新頻度、追加費用まで見ておきましょう。購買履歴を販促に活かすには、データが無理なく蓄積される仕組みが必要です。
会員管理・ポイント管理・クーポン配信に対応しているか
リピーター育成を重視する場合は、会員管理、ポイント管理、クーポン配信に対応しているCRMツールを選びましょう。小売業では、購入金額や来店頻度に応じた特典設計が再来店のきっかけになります。
たとえば、会員ランク別のポイント付与、誕生日クーポン、特定カテゴリ購入者への限定クーポンなどを実施できるかが確認ポイントです。販促施策を継続的に運用するなら、配信設定や効果測定のしやすさも見ておくと安心です。
CRMツールを比較する際は、購買履歴をもとに顧客セグメントを作成できるか確認しましょう。セグメントとは、条件に応じて顧客を分類することです。優良顧客、休眠顧客、特定商品の購入者、初回購入者などに分けられれば、配信内容や特典を出し分けやすくなります。
細かな条件設定ができるほど、販促の精度は高めやすくなります。自社で実施したいキャンペーンに必要な分類ができるかを事前に確認してください。
CRMツールは、現場スタッフや販促担当者が日常的に使いやすいものを選ぶことが大切です。高機能でも、操作が複雑で使いこなせなければ、顧客情報の更新や販促配信が定着しにくくなります。
確認する際は、顧客検索のしやすさ、購買履歴の見やすさ、配信条件の設定方法、レポート画面の分かりやすさをチェックしましょう。無料トライアルやデモを利用し、実際の業務に近い操作で確認するのがおすすめです。
CRMツールでは、氏名、連絡先、購買履歴、ポイント情報など多くの個人情報を扱います。そのため、セキュリティ対策や個人情報保護への対応は必ず確認しましょう。
具体的には、アクセス権限の設定、操作ログの管理、データ暗号化、二段階認証、バックアップ体制などが比較ポイントです。店舗ごとに閲覧できる情報を分けたい場合は、権限管理の細かさも重要です。安全に運用できる体制があるか、導入前に確認してください。
小売業向けCRMツールの費用は、利用人数、店舗数、会員数、連携機能の有無によって変わります。月額料金だけで判断せず、初期費用や追加費用も含めて確認しましょう。
費用項目 | 相場 | 確認ポイント |
|---|
初期費用 | 0〜10万円程度 | 初期設定・データ登録支援の有無 |
月額費用 | 1ユーザー0〜1万円程度 | 顧客数・店舗数・配信数の上限 |
POS・EC連携 | 数千円〜数万円程度 | 標準連携か個別開発か |
データ移行 | 数万円〜数十万円程度 | 会員情報・購買履歴・ポイント移行の範囲 |
運用支援 | 要問い合わせ | 配信設計・分析支援の有無 |
ここからは、さらに詳しく解説します。
クラウド型CRMの初期費用は0〜10万円程度が目安
クラウド型CRMの初期費用は、0〜10万円程度が目安です。クラウド型とは、インターネット経由で利用するサービス形態を指します。サーバー構築が不要なため初期費用を抑えやすい一方、初期設定やデータ登録の支援を依頼すると費用が発生する場合があります。
クラウド型CRMの月額費用は1ユーザーあたり0〜1万円程度が目安
クラウド型CRMの月額費用は、1ユーザーあたり0〜1万円程度が目安です。無料プランや低価格プランもありますが、登録できる顧客数、配信数、分析機能が限られる場合があります。料金だけでなく、店舗数や販促業務に必要な機能が含まれているかを確認しましょう。
会員数・店舗数・配信数が増えると月額費用が高くなる傾向がある
小売業向けCRMツールでは、会員数、店舗数、メールやLINEの配信数が増えるほど月額費用が高くなる傾向があります。特に多店舗展開している企業や、数万人規模の会員データを扱う企業では、上位プランや個別見積もりになる場合もあります。料金表を見る際は、基本料金に含まれる上限を確認しましょう。
POS連携やEC連携は月額数千円〜数万円、または個別見積もりになりやすい
POSレジやECサイトと連携する場合、月額数千円〜数万円程度の追加費用がかかることがあります。連携先のシ ステムやデータの同期方法によっては、個別見積もりになるケースも少なくありません。
たとえば、標準連携で済む場合と、独自仕様に合わせた開発が必要な場合では費用が変わります。導入前には、現在利用しているPOSレジやECカートに対応しているか、追加費用がいくらほど発生するかを確認しましょう。
データ移行・初期設定・運用支援は数万円〜数十万円かかる場合がある
CRMツールの導入時には、データ移行、初期設定、運用支援に数万円〜数十万円の費用がかかる場合があります。既存の会員データ、購買履歴、ポイント情報を移行する場合、データ形式の整理や重複チェックが必要になるためです。
また、店舗ごとの権限設定や配信シナリオの設計を依頼すると、別途費用が発生することもあります。見積もりでは、月額費用だけでなく導入時に必要な作業範囲も確認してください。

CRMツールは導入するだけで成果が出るものではありません。顧客データの整備、既存システムとの連携、店舗での運用方法まで決めておくことで、販促や顧客管理に活用しやすくなります。
CRMツールを導入する前に、顧客データの入力ルールや管理項目を統一しておきましょう。氏名、電話番号、メールアドレス、会員番号、購入店舗などの表記がばらつくと、同一顧客の重複登録や配信ミスにつながります。店舗ごとに登録方法が異なる場合は、必須項目や更新ルールを決めてから運用を始めることが大切です。
既存のPOSレジやECサイトから移行できるデータ範囲を確認する
既存のPOSレジやECサイトから、どのデータをCRMツールへ移行できるか事前に確認しましょう。会員情報、購買履歴、 ポイント残高、クーポン利用履歴などは、サービスや連携方式によって移行範囲が異なります。過去データをすべて移せない場合もあるため、販促に必要なデータを優先して整理しておくと導入後の活用がスムーズです。
CRMツールは、店舗スタッフが無理なく使える業務フローに落とし込むことが重要です。顧客情報の登録、購買履歴の確認、クーポン案内などの作業が複雑だと、現場で定着しにくくなります。接客中に確認する情報、閉店後に更新する情報、本部が管理する情報を分けると、店舗側の負担を抑えながら運用しやすくなるでしょう。
導入後に追うKPIをリピート率・LTV・休眠復帰率などで設定する
CRMツールの効果を判断するには、導入後に追うKPIを事前に設定しておく必要があります。KPIとは、目標達成度を測る指標のことです。小売業では、リピート率、LTV、客単価、クーポン利用率、休眠復帰率などが候補になります。売上だけを見るのではなく、顧客との関係がどのように改善したかを確認できる指標を設定しましょう。
小売業向けCRMツールを検討する際は、導入期間や小規模店舗での利用、既存データの移行可否に不安を感じることがあります。ここでは、導入前によくある質問に回答します。
CRMツールの導入期間は、簡易的なクラウド型であれば数週間程度、本格的な連携やデータ移行を伴う場合は1〜3か月程度が目安です。店舗数や既存システムの状況によって変わるため、事前にスケジュールを確認しましょう。
CRMツールは1店舗だけでも導入できます。顧客数が少ない段 階でも、会員情報や購買履歴を蓄積しておくことで、再来店促進や常連顧客への案内に活用できます。まずは低コストのクラウド型や小規模向けプランから検討するとよいでしょう。
既存の会員データや購買履歴はCRMツールへ移行できる?
既存の会員データや購買履歴は、CSV取り込みやシステム連携で移行できる場合がほとんどです。ただし、移行できる項目や過去データの範囲はCRMツールによって異なります。導入前にデータ形式、重複データ、移行費用を確認してください。
まとめ|小売業に合うCRMツールで顧客管理と販促施策を強化しましょう
小売業向けCRMツールは、店舗、EC、アプリなどに分散した顧客情報を一元管理し、再来店促進やLTV向上につなげるためのシステムです。購買履歴や来店頻度をもとに顧客を分類できれば、一律の販促ではなく、顧客ごとの状況に合わせたクーポン配信やポイント施策を実施しやすくなります。
CRMツールを比較する際は、POSレジやECサイトとの連携、会員管理、ポイント管理、クー ポン配信、セグメント作成、セキュリティ対策を確認することが大切です。費用だけで判断せず、自社の販売チャネルや店舗運用に合うかも見極めましょう。
自社に合う小売業向けCRMツールを導入し、顧客管理と販促施策の改善につなげてください。
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