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製造業向け電子帳票システムおすすめ10選比較|選び方と導入メリットを解説

更新日 2026年09月04日
製造業の現場では、作業指示書・製造日報・点検表・検査記録など、日々大量の紙帳票が発生します。手書きや転記作業によるヒューマンエラー、データ活用の遅れ、保管スペースの圧迫といった課題を抱えながらも、「どのシステムを選べばよいか分からない」「現場に定着させられるか不安」という声は少なくありません。
そこで本記事では、製造業向けの電子帳票システムを比較してご紹介します。基本的な仕組みや対応できる帳票の種類、システムの選び方や導入メリット、失敗しないためのポイントまで網羅的に解説。自社に合ったシステム選びの参考にしてください。
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製造業向けおすすめ電子帳票システム10選

製造業向けおすすめ電子帳票システム10選
製造業の現場帳票電子化に対応したおすすめシステムを紹介します。各サービスの特徴や強みを踏まえて比較し、自社の課題や運用環境に合ったシステム選びの参考にしてください。

サービス名

おすすめの企業

i-Reporter

i-Reporter

株式会社シムトップス
出典:i-Reporter https://i-reporter.jp/
参考価格
37,500
円~
トライアルあり
上場企業導入実績あり

【こんな企業におすすめ】
・国内シェアトップクラスの電子帳票システムを安心して利用したい方
・製造現場の幅広い帳票の電子化に対応できるシステムをお探しの方
・写真撮影などに対応し現場での記録作業を効率化したい製造業の方

i-Reporterは、株式会社シムトップスが提供する現場帳票の電子化システムです。導入実績は4,500社以上、ユーザー数は22万人以上で、現場帳票ペーパーレス化ソリューション市場において国内シェアトップクラスを誇ります。

製造業では、生産日報や製造指図書、設備点検、品質管理表、検査成績書、不良品管理表など、現場で扱う幅広い帳票のデジタル化に対応。 使い慣れたExcel帳票を活用して電子化できるため、既存の帳票レイアウトを大きく変更せず導入できる点が強みです。チェック入力や数値選択、写真撮影などに対応し、現場での記録作業を効率化できます。

さらに、入力したデータはデータベースに蓄積して集計・管理できるほか、APIなどを利用した外部システムとの連携も可能。紙への記入後にExcelへ転記している工場や、複数拠点の製造・検査データを一元管理したい企業に適しています。

主な機能
  • 帳票の取り込み
  • ページ形式の閲覧
  • 権限管理設定
  • ワークフローの設定
JoyCoMES Re

JoyCoMES Re

東京ガス株式会社
出典:JoyCoMES Re https://eee.tokyo-gas.co.jp/lp/joy/comes/lp/index.html
参考価格
お問い合わせ
トライアルあり

【こんな企業におすすめ】
・使い慣れたExcel帳票をそのまま電子化して教育コストを削減したい方
・電子帳票システムを導入して日報作成の手間を省きたい製造業の方
・外部連携でトレーサビリティ管理もできるシステムをお探しの方

JoyCoMES Reは、東京ガス株式会社が提供する現場帳票電子化ツールです。製造現場で使われているExcel帳票をそのまま電子入力画面へ変換でき、タブレットやPCから製造日報、点検表、検査記録などを直接入力できます。

既存フォーマットを活かせるため、帳票の作り直しや現場教育の負担を抑えながら電子化を進めやすい点が強みです。入力内容は即時にシステムへ登録され、検索・集計・日報作成に活用可能。承認依頼や差戻しに対応するワークフロー機能も備えており、紙帳票の回覧や転記作業を削減できます。

さらに、設備監視システムや製造支援システム、データベースとの連携にも対応。原料・生産ロット・出荷情報をつないだトレーサビリティ管理や、製造実績を活用した在庫・原価管理まで効率化したい企業に適しています。

TriFellows

TriFellows

横河電機株式会社
出典:TriFellows https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-and-services/information/isol/pims/trifellows/
参考価格
お問い合わせ

【こんな企業におすすめ】
・工場の各システムと連携して帳票を作成できるシステムをお探しの方
・複数設備のデータを自動収集してデータベース化したい方
・製造実績や操業データを帳票に反映したい化学・食品・医薬品製造業の方

TriFellowsは、横河電機株式会社が提供する、製造情報の収集・可視化・帳票作成を支援するシステムです。DCS(分散制御システム)やPLC(工場や設備の機械を自動制御するための産業用コンピュータ)などから取得したプロセスデータに、外部データや手入力情報を組み合わせ、日報・月報・年報・シフト報・バッチ日報を自動作成できます。

Excelの演算式やグラフ機能を活用できるため、既存帳票の表現力を保ちながら電子化を進められる点が特徴です。さらに、複数設備のデータを自動収集してデータベース化できるため、在庫量や生産量などを紙へ記録し、別システムへ転記する作業を削減できます。

バッチIDや処方名をキーに複雑な工程実績をまとめることも可能で、連続・バッチプロセスを扱う化学、食品、医薬品など、製造実績や操業データを帳票へ反映したい企業に適しています。

XC-Gate

XC-Gate

株式会社テクノツリー
出典:XC-Gate https://product.technotree.com/xc-gate/
参考価格
お問い合わせ
トライアルあり

【こんな企業におすすめ】
・既にあるExcelベースの現場帳票をWeb帳票に変換したい製造業の方
・帳票の内容をデータベース化し月報などに活用したい方
・生産管理システムなどと連携し現場状況の可視化を図りたい方

XC-Gateは、株式会社テクノツリーが提供する現場帳票の電子化ソリューションです。製造現場で使用する日報、点検表、検査表などをExcelベースで設計し、タブレットやスマートフォン、PCから入力できるWeb帳票へ変換できます。既存の帳票レイアウトを活かしながら電子化できるため、現場の業務フローを大きく変えずにペーパーレス化を進められる点が強みです。

入力した製造実績や検査結果は即時にデータベースへ登録され、検索・集計して管理表や月報などに活用可能。紙帳票からExcelへの転記作業を減らし、複数工程や拠点のデータ共有も効率化できます。

また、生産管理システムをはじめとする既存システムとの連携にも対応しており、帳票電子化にとどまらず、製造データの一元管理や現場状況の可視化まで進めたい企業に適したシステムです。

カミナシ レポート

カミナシ レポート

株式会社カミナシ
出典:カミナシ レポート https://kaminashi.jp/
参考価格
お問い合わせ

【こんな企業におすすめ】
・電子帳票システムで生産実績や設備停止傾向の把握を効率化したい方
・アラート機能で帳票の不備や検査基準の異常を早期に発見したい方
・多言語対応可能なシステムをお探しの外国人スタッフが多い製造業の方

カミナシ レポートは、株式会社カミナシが提供する現場帳票システムです。1万7,000以上の現場で導入されており、製造現場の点検表、検査記録、生産記録、作業チェックシートなどをデジタル化できます。

入力した情報は自動で集計・可視化されるため、紙帳票を回収してExcelへ転記する作業を減らし、生産実績や不良内容、設備停止の傾向を把握しやすくなる点が強みです。必須入力や異常値の判定、アラート通知にも対応しており、記入漏れや検査基準からの逸脱を早期に発見できます。

また、写真・動画・音声・手書きメモを記録できるため、不良品の状態や設備異常を現場情報とあわせて保存可能です。ロット番号や製造日から過去記録を検索でき、監査対応やトレーサビリティ確保にも活用できます。多言語翻訳にも対応しているため、外国人スタッフが働く工場での帳票運用を標準化したい企業にも適しています。

GEMBA Note for Business

GEMBA Note for Business

株式会社MetaMoJi
出典:GEMBA Note for Business https://product.metamoji.com/gemba/gembanote/
参考価格
3,000
/ライセンス
トライアルあり

【こんな企業におすすめ】
・タブレットで手書き感覚で帳票を作成できるシステムをお探しの方
・帳票を現場で作成しそのまま報告や承認まで進めたい方
・計測機器などと連記して手入力の転記ミスを削減したい方

GEMBA Note for Businessは、株式会社MetaMoJiが提供する現場向けデジタルノートアプリです。製造現場で使用する検査報告書や設備点検表、作業指示書などをタブレット上で電子化でき、紙とペンに近い感覚で手書き入力できます。

ExcelやWordで作成した既存帳票をPDF化して取り込み、入力欄を追加してフォーム化できるため、ラインや設備ごとに異なる帳票を大きく作り直さず運用できる点が特徴です。 写真やPDFへの直接書き込み、承認依頼、Push通知にも対応しており、検査結果や設備異常を現場で記録し、そのまま報告・承認まで進められます。

さらに、対応するデジタルノギスや温度計などの計測機器と連携し、測定値を帳票へ直接入力することも可能です。手入力や転記ミスを減らしながら、検査・点検業務の記録精度と報告効率を高めたい製造業に適しています。

mcframe RAKU-PAD

mcframe RAKU-PAD

ビジネスエンジニアリング株式会社
出典:mcframe RAKU-PAD https://www.mcframe.com/product/raku_pad
参考価格
お問い合わせ

【こんな企業におすすめ】
・幅広いデジタル入力で転記ミスを削減したい方
・記録データを一覧表やグラフ化して不良発生の把握などに活用したい方
・検査値の異常を検知できる電子帳票システムをお探しの製造業の方

mcframe RAKU-PADは、ビジネスエンジニアリング株式会社が提供する製造現場向けの帳票電子化・データ活用ソリューションです。ExcelやPDF、画像から電子帳票を作成でき、検査記録や製造実績、設備点検、トラブル報告などをタブレットやスマートフォンから直接入力できます。

32種類のデジタル入力機能に対応しており、手書き文字の読み違いや転記ミスを減らせる点が特徴です。記録したデータは一覧表やグラフとしてタイムリーに可視化できるため、不良発生や設備異常の傾向を把握し、現場のカイゼン活動に活用できます。

さらに、SPC(統計的工程管理)機能により、検査値のばらつきや異常を検知し、アラートを通知することも可能。紙帳票のペーパーレス化だけでなく、品質の安定化や不良原因の分析まで進めたい製造業に適したシステムです。

tebiki現場分��析

tebiki現場分析

Tebiki株式会社
出典:tebiki現場分析 https://tebiki.jp/skp
参考価格
お問い合わせ
トライアルあり

【こんな企業におすすめ】
・スマホを活用して現場で利用しやすい電子帳票システムを導入したい方
・データを自動でグラフ化し設備異常の兆候などを早期に把握したい方
・AI帳票作成機能で帳票作成の手間を省きたい製造業の方

tebiki現場分析は、Tebiki株式会社が提供する現場帳票のデジタル化・分析システムです。製造日報や製造記録、点検チェックシートなどをクラウド上で作成し、スマートフォンやタブレットから入力できます。

記録したデータは自動でグラフ化され、ダッシュボードで傾向を把握できるため、不良や設備異常の兆候を分析し、現場の改善活動につなげられる点が強みです。 また、紙をスキャンしたPDFやExcel帳票をもとに、AIが記録項目や入力形式を判別してデジタル帳票のドラフトを生成するAI帳票作成機能も展開しています。帳票設計の初期作業を効率化し、多数の紙・Excel帳票を抱える工場の移行負担を抑えられる点が特徴です。

異常値のリアルタイム把握や承認、過去記録の検索にも対応しており、帳票電子化から品質改善・設備保全まで一体で進めたい製造業に適しています。

F-Repo

F-Repo

神栄テクノロジー株式会社
出典:F-Repo https://www.s3platform.jp/f-repo/
参考価格
お問い合わせ

【こんな企業におすすめ】
・通信環境が悪い現場や工場でも利用できる電子帳票システムをお探しの方
・センサや機器と連携して自動で数値を入力して転記ミスを防止したい方
・必要な機能をカスタマイズできるシステムを導入したい製造業の方

F-Repoは、神栄テクノロジー株式会社が提供する、製造・品質管理向けの現場帳票電子化システムです。作業記録や設備点検、検査表など、工場で使われている既存帳票の様式を活かしたままデジタル化できるため、現場の業務フローを大きく変えずにペーパーレス化を進められます。

手書き入力やバーコード読み取り、しきい値判定、入力漏れチェックに加え、通信環境が不安定な場所でも記録を続けられるため、製造ラインや設備周辺でも運用しやすい点が特徴です。また、センサ・計測機器メーカーとしての知見を活かし、測定値の自動取得にも対応。記入ミスや転記作業、データ改ざんのリスクを抑えながら、品質記録をリアルタイムで確認できます。

必要な機能だけを選べるパターンオーダー型で、ノーコードによる帳票作成や導入後のフォローにも対応しており、現場起点で品質管理DXを進めたい製造業に適しています。

NAVINECTクラウド

NAVINECTクラウド

TOPPANデジタル株式会社
出典:NAVINECTクラウド https://navinect.jp/app/cloud-DX/
参考価格
60,000
トライアルあり

【こんな企業におすすめ】
・紙に近いレイアウトを再現できる使いやすい電子帳票システムを導入したい方
・代理承認や並列承認対応の24時間365日稼働の工場を持つ製造業の方
・ISOなどの品質文書管理を効率化したい方

NAVINECTクラウドは、TOPPANデジタル株式会社が提供する製造現場向けの帳票管理サービスです。作業指示書や異常報告書、保全報告書、試作指示書などを電子化し、帳票の設計から発行、承認、回覧までをクラウド上で一元管理できます。

紙に近いレイアウトで既存帳票を再現できるため、現場の運用を大きく変えずに移行しやすい点が特徴です。さらに、24時間365日稼働する工場を想定した代理承認や複数人での並列承認にも対応し、紙の手渡しや押印待ちによる停滞を削減できます。

関連帳票を紐付けてデータを構造化できるほか、ISO9001・14001などで用いる作業標準書や設計仕様書のバージョン管理、有効期限管理、自動採番にも対応。製造現場の情報共有と品質文書管理をまとめて効率化したい企業に適しています。

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製造業における電子帳票システムとは

製造業における電子帳票システムとは
製造業向けの電子帳票システムとは、作業指示書・製造日報・点検表・検査記録など、製造現場で日常的に発生する紙帳票をデジタルデータとして作成・保存・共有・管理できるシステムです。
単なるペーパーレス化にとどまらず、品質管理やトレーサビリティの確保、現場と管理部門のリアルタイムな情報連携など、製造業特有の課題解決を支える基盤として活用されています。

電子帳票システムの基本的な仕組みと役割

電子帳票システムは、紙の帳票をデジタルフォームに置き換え、入力・承認・保存・検索までを一元管理できる仕組みです。
タブレットやPCから現場でリアルタイムに入力でき、入力データは即座にクラウドやサーバーへ反映されます。承認ワークフローや閲覧権限の設定も可能なため、情報の正確性とセキュリティを保ちながら、複数拠点・部門間での情報共有を効率化できます。

一般的な電子帳票システムと製造業向けの違い

汎用的な電子帳票システムは請求書や見積書など主に事務帳票を対象としますが、製造業向けはこれに加えて現場特有の要件に対応しています。
具体的には、製造日報や点検表・検査記録などのフォーマット再現、トレーサビリティ(製品の製造履歴追跡)への対応、IoT機器や測定器との連携による自動入力、さらに品質証跡としての改ざん防止機能などが製造業向けならではの特徴です。

製造現場で電子化できる帳票の種類

製造現場では、工程ごとにさまざまな帳票が発生します。電子帳票システムで対応できる主な帳票の種類を以下の表にまとめました。

帳票の種類

カテゴリ

主な用途

これらを電子帳票システムで一元管理することで、現場と管理部門のリアルタイムな情報連携が実現し、データの検索性・保管性も大幅に向上します。

製造業で電子帳票システムが求められる背景

製造業で電子帳票システムが求められる背景
製造業では、DX推進や法規制対応の必要性が高まる一方、現場の帳票運用は依然として紙やExcelに依存しているケースが多く残っています。ここでは、電子帳票システムの導入が急務とされる背景を3つの観点から解説します。

紙帳票・Excel管理が生む現場の非効率とリスク

紙帳票やExcelによる管理は、手書き・転記・集計といった手作業が多く、ヒューマンエラーが発生しやすい運用です。記録した帳票を管理部門へ届けるまでにタイムラグが生じるほか、過去データの検索に時間がかかるといった非効率も課題です。
紙の紛失や劣化によるデータ消失リスクも無視できません。こうした問題は、製造現場の規模が大きくなるほど深刻になります。

電子帳簿保存法・トレーサビリティ要件への対応が急務に

2024年1月から電子取引データの保存が完全義務化され、製造業においても帳票の電子管理が法的に求められるようになりました。
また、食品・自動車・医療機器など多くの製造分野では、製品ごとの製造履歴を追跡できるトレーサビリティの確保が品質管理上の必須要件となっています。法令対応と品質証跡の両立を図る上で、電子帳票システムの導入は有効な手段の1つです。

人手不足と品質管理要求の高度化が電子化を加速させている

製造業では少子高齢化に伴う現場の人手不足が深刻化しており、限られた人員で帳票業務を回す必要性が高まっています。同時に、顧客からの品質要求や監査基準は年々厳しくなっており、紙帳票では対応しきれない場面も増えています。
電子帳票システムによる入力自動化・データ一元管理は、人的負担の軽減と品質管理水準の向上を同時に実現できる手段として注目されています。
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製造業が電子帳票システムを導入するメリット

製造業が電子帳票システムを導入するメリット
電子帳票システムの導入は、現場の作業効率化にとどまらず、品質管理やデータ活用など幅広い面で製造業の競争力強化につながります帳票のデジタル化によって得られる具体的なメリットを、4つの観点から解説します。

転記・集計作業の削減による現場の工数低減

電子帳票システムを導入することで、手書き入力や転記・集計といった繰り返し作業を大幅に削減できます。
現場作業員がタブレットで直接データを入力すれば、その情報は自動的に集計・反映されるため、月次集計や報告書作成にかかっていた時間を別の業務に充てられます。入力ミスや転記漏れといったヒューマンエラーの防止にもつながり、現場全体の生産性向上が期待できるでしょう。

リアルタイムデータ共有で管理部門との情報連携が改善

紙帳票では、現場で記録した情報が管理部門に届くまでにタイムラグが生じますが、電子帳票システムを活用することでリアルタイムなデータ共有が可能になります。
製造現場の進捗や品質データを管理部門が即座に確認できるため、問題の早期発見や迅速な意思決定につながります。複数拠点を持つ製造業においても、全拠点のデータを一元的に把握できる点は大きな強みです。

トレーサビリティ確保と監査・品質証跡への対応

電子帳票システムでは、製品ごとの製造履歴・検査記録・作業者情報をデジタルデータとして蓄積・管理できます。
改ざん防止機能や変更履歴の自動記録により、監査時にも正確な証跡を提示できます。顧客クレームや品質不具合が発生した際にも、対象ロットの製造データを迅速に追跡できるため、原因究明と再発防止への対応スピードが向上します。

ERP・基幹システムとのデータ連携で製造プロセスを可視化

多くの電子帳票システムはERP(基幹システム)やMES(製造実行システム)との連携に対応しており、現場の帳票データを基幹システムへ自動連携することが可能です。
手作業によるデータ入力の二重化が解消されるだけでなく、生産計画・実績・品質データを横断的に可視化できるため、製造プロセス全体の最適化やボトルネックの特定に役立ちます。

製造業向け電子帳票システムの選び方・5つのチェックポイント

製造業向け電子帳票システムの選び方
製造業向けの電子帳票システムは製品によって得意とする機能や対象業務が異なります。自社の課題や運用環境に合ったシステムを選ぶために、確認すべきポイントを解説します。

製造現場の帳票フォーマットに対応しているか

既存の紙帳票やExcel帳票のレイアウトをそのまま電子化できるかどうかは、現場への定着率に直結する重要なポイントです。フォーマットが大きく変わると現場作業員の習熟コストが高くなり、運用定着が難しくなります。
製造業向けシステムでは、既存帳票をほぼそのままのイメージで電子フォーム化できる製品もあるため、デモや無料トライアルで事前に確認することをおすすめします。

現場作業員が使いやすいUI・タブレット対応か

製造現場では、ITリテラシーにばらつきがある作業員が日常的にシステムを操作します。直感的に操作できるシンプルなUIであること、製造現場特有の環境(手袋着用・騒音・照度など)に対応したタブレット入力が可能であることが重要です。
外国人スタッフが在籍している場合は多言語対応の有無も確認しましょう。現場での使いやすさがシステム定着の成否を左右します。

ERP・IoTなど既存システムとの連携可否

すでにERPや生産管理システムを導入している場合、電子帳票システムとのデータ連携が可能かどうかを必ず確認してください。連携が取れない場合、二重入力が発生してシステム導入の効果が半減するリスクがあります。
また、IoT機器や測定器からのデータ自動取込に対応したシステムであれば、入力工数のさらなる削減と入力精度の向上が期待できます。

電子帳簿保存法・e文書法への法的対応状況

製造業で発生する帳票の中には、法定保存書類に該当するものも含まれます。電子帳簿保存法やe文書法が定める「真実性の確保」「可視性の確保」の要件を満たしているか、タイムスタンプや電子署名に対応しているかを選定時に確認しましょう。
法的要件への対応が不十分なシステムを選んでしまうと、後から追加コストが発生する可能性があります。

導入後のサポート・定着支援体制

電子帳票の導入は、システムを入れることよりも「現場に定着させること」の方が難しいと言われます。
導入時の帳票設計支援・現場トレーニング・操作マニュアルの提供はもちろん、導入後のトラブル対応や業務フロー変更に伴う設定変更への対応など、ベンダーのサポート体制を事前に確認することが重要です。長期運用を見据えたフォロー体制の充実度も、選定基準の1つにしましょう。
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製造業における電子帳票システムの導入事例

実際に電子帳票システムを導入した製造業の事例を紹介します。現場規模や課題感が異なる3社の取り組みを参考に、自社の導入イメージを具体化してください。

カミナシ レポート:食品製造業での帳票電子化で年間700時間の業務削減を実現

カミナシ レポートの導入により、タブレット入力による現場記録のデジタル化を実現し、紙の使用量削減と大幅な業務工数の圧縮につながった事例です和菓子・デザートなどの原料を製造・販売する食品製造業で、製造日報・入出庫管理記録・設備点検・温湿度記録など、工場内で日常的に発生する多岐にわたる帳票の電子化に取り組みました。
導入前の課題
導入後の変化
タブレットからその場でデータを入力・送信できる体制へ移行したことで、回収・転記にかかっていた手間が大幅に削減されました。使用する紙の量は約6割削減され、業務削減効果は全体で年間700時間分に上っています。導入当初は想定していなかった品質管理面での改善効果も確認されており、現場全体の運用水準の向上につながっています。

出典:株式会社カミナシ、カミナシ導入事例「カミナシの導入で「変革の土壌」が育まれ現場DXの可能性が広がる企業に」https://kaminashi.jp/case/7281

GEMBA Note for Business:精密板金加工メーカーでの図面共有デジタル化で「持ち帰り」を大幅削減し納期短縮を実現

GEMBA Note for Businessの導入により、営業担当者が客先で受け取った図面をその場でデジタル共有できる体制を構築し、社内への「持ち帰り」を大幅に削減して納期短縮を実現した事例です。国内6拠点に営業拠点を持つ精密板金加工メーカーで、営業部門の移動時間ロスと情報伝達の非効率を電子化によって解消しました。
導入前の課題
導入後の変化
客先で受け取った図面をその場でスキャンしてGEMBA Note上で共有できるようになり、営業が事務所に戻らなくても社内のアシスタントや製造部門が並行して処理を進められる体制が実現しました。図面への書き込みをリアルタイムで共有しながら確認・合意できるため、情報伝達のずれも大幅に減少。結果として受注から製造への連携がスムーズになり、納期の短縮につながっています。

出典:株式会社 MetaMoJi、GEMBA Note for Businessの導入事例「営業マンの「一度持ち帰ります」を大幅削減!移動時間減らし納期の大幅短縮を実現」https://product.metamoji.com/gemba/gembanote/showcase/case02.html

XC-Gate:電機・電子部品製造業での帳票電子化で成形機120台の稼働状況をリアルタイム可視化

XC-Gateの導入により、生産関連帳票の電子化とBIツール連携を実現し、成形機120台の稼働状況をリアルタイムに可視化した事例です。自動車・医療・食品など多岐にわたる分野向けにシリコンゴム・樹脂部品を製造する電機・電子部品メーカーで、500型番に及ぶ製品ごとの帳票電子化に取り組みました。
導入前の課題
導入後の変化
帳票の電子化により、紙帳票の配布・回収にかかっていた1日160分の移動工数が削減され、年間42,000枚の紙帳票削減を実現しました。BIツールとの連携で成形機の稼働状況や検査の優先順位がリアルタイムに可視化され、現場の判断スピードが向上しています。

出典:株式会社テクノツリー、XC-Gateの導入事例「成形機120台の稼働状況を可視化した事例」https://product.technotree.com/xc-gate/case/electronic/1930/

製造業が電子帳票システムの導入で失敗しないためのポイント

製造�業が電子帳票システムの導入で失敗しないためのポイント
電子帳票システムの導入は、適切な進め方を踏まえることで現場定着の成否が大きく変わります。よくある失敗パターンを避けるために押さえておくべきポイントを解説します。

まず対象帳票の棚卸しと優先順位づけを行う

電子帳票システムの導入前に、現場で使用しているすべての帳票を洗い出し、種類・用途・発生頻度・法定保存の要否などを整理することが重要です。
すべての帳票を一度に電子化しようとすると、プロジェクトの規模が膨らみ途中で頓挫するリスクがあります。まずは業務への影響が小さく、効果が出やすい帳票から着手することで、スムーズな立ち上げが期待できます。

現場作業員を巻き込んだスモールスタートで定着率を高める

電子化への移行で最も大きな障壁となるのは、現場作業員の「紙の方が使いやすい」という意識です。この抵抗感を軽減するには、推進担当者だけでなく現場作業員を早い段階から巻き込み、意見を取り入れながら運用を設計することが有効です。
まず一部の帳票・一部のラインでスモールスタートし、成功体験を積み重ねながら対象範囲を広げていくアプローチが現場定着の近道です。

ペーパーレス化だけを目的にせず、データ活用まで設計する

電子帳票化の目的を「紙をなくすこと」だけに置いてしまうと、システム導入後に得られるはずだったデータ活用のメリットを享受できなくなります。
収集した現場データをどのように分析・改善につなげるかを導入前から設計しておくことが重要です。たとえば、製造日報のデータを生産効率の改善に活用する、検査記録を品質トレンド分析に使うといった活用シナリオを描いておきましょう。

まとめ|製造現場の帳票課題を電子化で解決し、DX推進の第一歩を踏み出しましょう

製造業における電子帳票システムは、現場の効率化にとどまらず、トレーサビリティの確保・法令対応・データ活用による製造プロセスの可視化まで、幅広い課題解決を支える基盤となります。
サービスを選ぶ際は、既存の帳票フォーマットへの対応や現場作業員が使いやすいUIかどうかを起点に、既存システムとの連携可否・法的対応状況・サポート体制を総合的に判断することが重要です。本記事を参考に、自社に合った電子帳票システムを見つけてください。
最適なサービスをプロが選定します!
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著者
業界DX最強ナビ編集部
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