建設業向けWeb会議システムおすすめ7選比較|選び方や機能も解説
更新日 2026年06月25日
建設業で現場、支店・本社、発注者、協力会社との情報共有を効率化するには、現場環境や利用目的に合ったWeb会議システム選びが重要です。特に遠隔臨場や工程会議では通信の安定性や録画・録音機能、安全衛生会議や社外との打ち合わせではスマホ対応やゲスト招待、セキュリティの確認が欠かせません。
そこで本記事では、建設業向けWeb会議システムおすすめ7選を比較し、主な機能や選び方、費用相場、導入メリット、導入時の注意点を解説します。自社に合うWeb会議システムを選び、現場確認や会議運営を効率化したい方はぜひ参考にしてください。

建設業向けWeb会議システムは、現場との接続しやすさ、社外関係者との会議のしやすさ、セキュリティ、料金を比較して選ぶことが大切です。ここでは、建設業での利用に向いているWeb会議システムを7つ紹介します。各サービスの特徴や向いている利用シーンを確認し、自社の導入候補を絞り込みましょう。
サービス名 | 向いている利用シーン | 無料トライアル | 無料プラン |
|---|
LoopGate | 建設現場の遠隔確認や複数拠点の常時接続を、オンプレミス環境で運用したい場合 | 1週間 | ー |
LiveOn | 通信環境が不安定な現場で映像会議や遠隔作業支援を行いたい場合 | 14日間 | ー |
FreshVoice | 複数現場・拠点を同時につなぎ、機密性の高い会議を安定して行いたい場合 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
Microsoft Teams | 社内会議、現場・拠点間の情報共有、Office 365との連携をまとめて行いたい場合 | あり(1ヵ月) | 〇(最大100名・60分) |
Zoom | 発注者・協力会社との社外打ち合わせや、工事現場の遠隔支援を手軽に始めたい場合 | ー | 〇(最大100名・40分) |
Cisco Webex Meetings | 大規模な工程会議や多拠点会議、多言語対応が必要な会議を行いたい場合 | あり | 〇(最大100名・40分) |
Google Meet | 施主・発注者との簡易打ち合わせを、GoogleカレンダーやGmailと連携して行いたい場合 | あり(Google Workspace 14日間) | 〇(最大100名・60分) |
LoopGate
ギンガシステム株式会社
出典:LoopGate https://loopgate.jp/
建設現場の遠隔確認や複数拠点の常時接続を、オンプレミス環境で運用したい建設会社向け
強み
・建設現場の遠隔確認や監視に活用できる
・拠点間の常時接続に対応している
・オンプレミス型や閉域網での運用を検討できる
・ワンタッチ操作で現場担当者でも使いやすい
LoopGateは、ギンガシステム株式会社が提供するWeb会議・遠隔監視システムです。建設業・製造業向けの特設ページを設け、3,000社以上への導入実績を持ちます。オンプレミス型および閉域網への対応が可能なため、インターネット回線を使わ ずに社内ネットワーク内で運用したい建設会社でも導入を検討できます。
例えば、現場・支店・本社をつないだ遠隔確認や、複数の施工現場の状況を離れた拠点から映像で把握するといった使い方が想定されます。操作はワンタッチで会議を開始できる設計で、ITツールに不慣れな現場担当者でも運用に乗せやすい点が特徴です。AES暗号化による通信保護も公式サイトで明記されており、機密性の高い協議にも活用できます。
LiveOn
ジャパンメディアシステム株式会社
出典:LiveOn https://www.liveon.ne.jp/
通信環境が不安定な現場で映像会議や遠隔作業支援を行いたい建設会社向け
強み
・低速通信環境でも映像・音声を安定させやすい
・スマートグラス連携による遠隔作業支援に対応している
・クラウド型とオンプレミス型の両方を選べる
・建設現場の遠隔支援に活用しやすい
LiveOnは、ジャパンメディアシステム株式会社が提供する国内開発のWeb会議システムです。Web会議システムのSIタイプ(オンプレミス)において3年連続シェアNo.1を獲得しており(株式会社シード・プランニン グ調査)、8,500社以上に導入されています。独自のデータ圧縮技術により、通信環境が不安定な拠点や山間部の現場でも映像・音声を安定した状態で送受信できます。
また、スマートグラスとの連携による遠隔作業支援システム「LiveOn Wearable」も展開しており、現場作業者が端末の電源を入れるだけで管理者側から映像を確認・指示できる運用も実現できます。クラウド版とオンプレミス版の両方に対応しており、セキュリティポリシーや既存インフラに合わせて選択できます。
主な機能
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
FreshVoice
エイネット株式会社
出典:FreshVoice https://www.freshvoice.net/product_list/freshvoice/
複数現場・拠点を同時につなぎ、機密性の高い会議を安定して行いたい建設会社向け
強み
・複数拠点の同時接続に対応している
・複数人が発言する会議でも音声を安定させやすい
・オンプレミス型での運用を検討できる
・電話・メール・リモートメンテナンスによるサポートを受けられる
FreshVoiceは、エイネット株式会社が提供するWeb会議システムです。2003年のリリース以来、約5,000社への導入実績を持ち、建設業をはじめ官公庁・製造・金融など幅広い業種で活用されています。複数拠点が同時に発言しても音声が途切れないよう、音声の優先制御技術を採用している点が特徴です。
例えば、本社・支店・複数の現場・協力会社が一斉につないだ工程会議でも、発言が聞き取りやすい状態を保てます。オンプレミス型にも対応しており、社内ネットワーク内での運用が求められる環境でも導入を検討できます。サポート面では、電話・メール対応に加え、リモートメンテナンスによる遠隔操作での不具合対応にも対応。オプションとして訪問サポートも用意されており、導入後の運用体制を整えやすい構成となっています。
主な機能
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
Microsoft Teams
日本マイクロソフト株式会社
出典:Microsoft Teams https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/microsoft-teams/group-chat-software
社内会議、現場・拠点間の情報共有、Office 365との連携をまとめて行いたい建設会社向け
強み
・ビデオ会議、チャット、ファイル共有をまとめて利用できる
・Office 365と連携して資料共有や会議運営を進めやすい
・スマホやタブレットから参加できる
・無料プランから試せる
Microsoft Teamsは、日本マイクロソフト株式会社が提供するコミュニケーション・会議統合プラットフォームです。ビデオ会議・チャット・ファイル共有・タスク管理をひとつの画面で操作できるため、現場担当者への連絡、図面や施工写真の共有、社内会議・拠点間会議をツールをまたがずに完結できます。すでにWord・ExcelなどのOffice 365を利用している建設会社であれば、既存の業務フローに組み込む形で運用できます。
スマートフォン・タブレットからも参加でき、移動中の現場担当者とも映像でやり取りできます。無料プランも提供されており、まず小規模で試しながら運用範囲を広げることも可能です。有料機能はMicrosoft 365の各プランに含まれる形で提供されているため、公式サイトで最新の料金・プラン構成をご確認ください。
主な機能
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
Zoom Meetings
Zoom Video Communications, Inc.
出典:Zoom Meetings https://explore.zoom.us/ja/products/meetings/
発注者・協力会社との社外打ち合わせや、工事現場の遠隔支援を手軽に始めたい建設会社向け
強み
・URL共有で社外関係者を招待しやすい
・スマホやタブレットから参加できる
・工事現場の遠隔支援にも活用できる
・無料プランから試せる
ZoomはZoom Video Communications, Inc.が提供するWeb会議システムです。URLを共有するだけで相手を会議に招待できるため、アカウントを持たない発注者や施主とのオンライン打ち合わせにも活用できます。スマートフォン・タブレットに対応しており、現場担当者が手持ちのデバイスから参加できる点も特徴です。
公式サイトでは工事現場での遠隔支援への活用事例も紹介されており、設計変更の確認や品質検査の立ち合いを遠隔で実施するといった用途への適用も検討できます。無料プランでも基本的な会議機能を利用でき、参加人数や利用シーンに応じて有料プランへの切り替えも可能です。料金・プランの詳細は公式サイトでご確認ください。
主な機能
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
Cisco Webex Meetings
シスコシステムズ合同会社
出典:Cisco Webex Meetings https://www.webex.com/ja/video-conferencing.html
大規模な工程会議や多拠点会議、多言語対応が必要な建設会社向け
強み
・大人数でのWeb会議に対応している
・複数拠点をつないだ工程会議に活用できる
・多言語対応により外国籍スタッフとの会議にも使いやすい
・セキュリティを重視した会議運用に向いている
Cisco Webex Meetingsは、シスコシステムズ合同会社が提供するWeb会議サービスです。1回の会議に最大1,000名まで参加できる大規模接続に対応しており、本社・支店・複数の現場・発注者が一堂に会する工程確認会議や竣工報告会といった場面でも運用できます。多言語対応も備えており、外国籍の技能実習生や海外パートナーが参加する会議でも利用できる可能性があります。
ブラウザからも参加できる設計のため、相手先にアプリのインストールを求めずに済む場面が生じます。セキュリティ面では、世界規模で金融機関や政府機関への導入実績を持つシスコのインフラを基盤としています。無料プランも用意されており、まず機能を確認したうえで有料プランへの移行を検討できます。
主な機能
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
Google Meet
グーグル合同会社
出典:Google Meet https://workspace.google.co.jp/intl/ja/products/meet/
施主・発注者との簡易打ち合わせを、GoogleカレンダーやGmailと連携して行いたい建設会社向け
強み
・ブラウザから参 加でき、アプリのインストール不要で使いやすい
・Googleカレンダーと連携して会議URLを発行できる
・GmailやGoogleドライブと連携して資料共有しやすい
・無料プランから試せる
Google Meetは、グーグル合同会社が提供するWeb会議サービスです。参加者がブラウザから直接入室できるため、相手にアプリのインストールを依頼せずに打ち合わせを開始できます。Googleカレンダーと連携しており、会議の予定を作成すると参加URLが自動で発行されるため、社外との打ち合わせ調整をカレンダー上で完結できます。
無料プランでは最大100名・1回60分まで会議を開催でき、発注者・施主・設計事務所との簡易的な打ち合わせや竣工前の確認会議などに活用できます。GmailやGoogleドライブとも連携しているため、会議中に図面や資料をその場で共有することも可能です。より大規模な利用や録画・ノイズキャンセリングなどの機能はGoogle Workspaceの有料プランで提供されており、詳細は公式サイトでご確認ください。
主な機能
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
建設業向けWeb会議システムを選ぶ際のポイント・選び方

建設業向けWeb会議システムは、現場からの参加しやすさ、通信の安定性、社外関係者の招待、セキュリティを軸に選ぶことが大切です。特に現場作業員がスマホ・タブレットから参加する場合や、発注者・協力会社を交えた会議を行う場合は、一般的なWeb会議よりも運用しやすさを重視する必要があります。
建設現場では固定のパソコン環境を用意しにくいため、スマートフォンやタブレットからそのまま参加できるかを最初に確認してください。
iOS・Androidの両OSに対応して いるか、アプリのダウンロードなしにブラウザだけで入室できるかも把握しておくと、参加時の障壁を下げられます。例えば、本社が工程確認の会議を開く際、現場の職長がスマホで映像を見ながら指示を受け取れれば、移動を省いてその場での意思決定が可能です。
一方、対応端末が限定されているシステムでは、現場側の機器を別途用意しなければならない恐れがあります。画面サイズが小さいモバイル端末でも図面や映像を確認しやすいUIかどうかも、導入前に実際の画面で試しておくと選定の判断材料になります。
会議中に図面や施工写真を参加者全員が同時に確認できるかどうかは、建設業でのシステム選定において特に差が出るポイントです。
画面共有機能を使えば、設計図や施工写真をリアルタイムで提示しながら協議できます。変更箇所を口頭だけで伝えると認識ずれが残りがちですが、画面上で直接指し示しながら説明することで、修正内容を正確に共有できます。
ただし 、画面共有の方式はシステムによって異なります。ファイルのアップロード方式か画面全体の投影方式かによって、図面の見やすさや操作の手間が変わります。参加者側でも拡大・縮小できるかどうかは、図面の細部を確認する用途では選定の軸になるため、実際の操作感を事前に確かめてください。
山間部・地下工事現場など通信環境が不安定な場所でWeb会議を使う場合、低速回線でも映像・音声が維持されるかどうかを把握しておいてください。
モバイル回線しか使えない環境では、通信量が多いシステムほど映像が乱れたり音声が途切れたりする恐れがあります。各システムの推奨通信速度や、低速環境での動作実績を事前に調べておくと、現場での運用失敗を防げます。
独自のデータ圧縮技術を採用しているシステムは、低速回線下でも映像品質を保てる可能性があります。また、音声のみのモードに切り替えられる仕様のシステムも、映像が不要な場面では通信負荷を抑える手段として機能します。現場の通信環境をあらかじめ計測し、実際の回線状況と照らし合わせて選ぶと 、導入後のトラブルを減らせます。
発注者や協力会社との打ち合わせに使う場合、相手がアカウントを持っていなくてもURLひとつで参加できるかを確認してください。
社外の参加者にアプリのインストールや事前登録を求めると、準備の手間が発注者側に発生し、会議開催のハードルが上がります。ブラウザだけで入室できる仕様であれば、招待メールのURLをクリックするだけで参加でき、相手の端末環境を問わずに会議を開始できます。
一方、ゲスト招待の上限数や社外参加者に付与できる権限の範囲はシステムによって異なります。発注者に録画の閲覧のみを許可したい場合や、協力会社の画面共有を制限したい場合など、権限設定の細かさも選定時に確認しておくと、運用後の管理がしやすい体制を組めます。
建設現場での会議では設計図や契約情報など機密性の高い情報を扱う場面が多いため、通信の暗号化とアクセス制限の仕様を事前に把握してください。
暗号化の方式(AESなど)・会議URLへのパスワード設定・参加者の待機室機能の有無は、システムによって対応状況が異なります。特に発注者との遠隔臨場や新工法に関する社内協議では、部外者が入室できない仕組みが求められます。
また、通信がどこのサーバーを経由するかも確認しておくと、情報管理のポリシーに沿った運用を組めます。クラウド型ではデータの保管場所や保存期間、オンプレミス型では自社サーバーでの管理範囲を比較したうえで、自社のセキュリティ要件と照らし合わせて選定してください。
Web会議システムの運用形態はクラウド型とオンプレミス型に大別され、コスト構造・セキュリティ要件・運用負担がそれぞれ異なります。
クラウド 型はサーバーの構築が不要で、月額費用を払えば比較的短期間で利用を始められます。初期費用を抑えたい中小規模の建設会社や、試験的に導入したい場合に向いています。ただし、通信がインターネットを経由するため、閉域網での運用を求める現場や、データの外部流出を厳しく制限している組織には不向きな場合があります。
オンプレミス型は自社ネットワーク内にサーバーを構築するため、外部との通信を遮断した環境でも運用できます。官公庁関連の工事や高セキュリティが求められる案件を多く手がける建設会社では、オンプレミス対応の実績があるシステムを選ぶことで要件を満たしやすくなります。導入コストと社内での保守対応が可能かどうかも含めて判断してください。

建設業でWeb会議システムを活用するには、ビデオ通話だけでなく、画面共有、録画・録音、チャット、ファイル共有、ゲスト招待などの機能を確認することが重要です。図面や施工写真を見ながら打ち合わせたり、遠隔臨場の記録を残したりする場面では、各機能が現場業務に合うかが判断 材料になります。
ビデオ通話・音声通話|複数の関係者をリアルタイムにつなぐ
ビデオ通話・音声通話を使えば、現場・本社・発注者・協力会社など複数の拠点から1つの会議にリアルタイムでつなげます。
建設業では、工程確認・安全衛生会議・施工状況の報告など、会議の相手と目的が場面ごとに異なります。多拠点の同時接続に対応しているシステムであれば、各現場の担当者・本社の管理者・発注者をひとつの会議にまとめて参加させることができ、個別に連絡を取り回す手間を省けます。
音声品質はシステムによって差があり、複数人が同時に発言した際に音声が乱れるものもあります。工程協議や安全確認の場では複数の参加者が発言するケースが多いため、同時発言時の安定性も導入前に確認しておくと、運用時のトラブルを防げます。スマートフォン・タブレットからの参加に対応しているかどうかも、現場担当者が外出先や屋外から会議につながる場面を想定すると、見落としのない確認ポイントです。
画面共有|図面・工程表・施工写真を会議中に確認する
画面共有機能を使うと、発表者が手元のPC画面や特定のファイルを参加者全員に映し出しながら会議を進められます。
建設業では、工程表の更新確認・施工写真を見ながらの品質チェック・図面変更の説明など、資料を目で見ながら協議する場面が多くあります。会議中に資料を画面共有できれば、事前に全員へファイルを送付して開いてもらう準備工程を省き、会議をスムーズに開始できます。
共有できる範囲は、画面全体の場合と特定のアプリケーションのみに限定できる場合があります。社外の参加者を含む会議では、他のウィンドウが見えないよう特定ファイルのみを共有できる仕様のほうが、情報の意図しない漏れを防げます。参加者側でも拡大・縮小できるかどうかは、図面の細部を確認する用途では選定の判断軸になります。
録画・録音機能を使うと、会議の内容を映像または音声ファイルとして保存できます。
建設業では、遠隔臨場の記録として映像を残すことや、工程会議での決定事項を後から参照できるよう音声で保存しておくことに活用できます。特に遠隔臨場では、現場確認の事実をデータとして保管しておくことで、後日トラブルが生じた際の確認材料として機能します。
録画データの保存先(クラウド・ローカル)や容量の上限、保存期間の設定はシステムによって異なります。無料プランでは録画機能が制限されているシステムもあるため、記録を残す運用を前提とするなら、有料プランでの対応状況をあらかじめ確認してください。録画映像を会議参加者以外と共有する場合のアクセス制御も、把握しておくべきポイントです。
チャット・ファイル共有|資料や確認事項を会議中に共有する
チャット・ファイル共有機能を使うと、会議中に資料のURLや確認事項のテキストを参加者に送信したり、その場でファイルをやり取りしたりできます。
音声で説明しながら補足情報をチャットで送ることで、参加者は会議後に確認事項を見返せます。例えば、変更図面のファイルを会議中にチャットへ貼り付けておけば、後から「どのファイルが最新か」という混乱を防げます。
会議終了後にチャット履歴が残るかどうかはシステムによって異なり、自動削除される仕様のものもあります。重要なやり取りを記録として保持したい場合は、チャット履歴の保存期間と書き出し機能の有無をあわせて確認しておくと、運用上の抜け漏れを減らせます。
ゲスト招待・権限管理|社外関係者の参加範囲を管理する
ゲスト招待・権限管理機能では、社外参加者に対して操作できる範囲を制御できます。
建設業では、発注者・設計事務所・協力会社など立場の異なる関係者が同じ会議に参加する場面があります。全員に同じ権限を付与すると、意図しないファイルの削除や会議設定の変更が起きる恐れがあります。参加者ごとに画面共有の可否やチャット送信の許可を設定できるシステムであれば、社外参加者の行動範囲を絞った状態で会議を運営できます。
また、ゲストがアカウント登録なしで参加できるかどうかも運用上のポイントです。URLと必要に応じたパスワードだけで入室できる仕様であれば、社外への招待の手間を抑えられます。発注者が不慣れなシステムへの登録を求めると、接続完了までの時間がかかる可能性があるため、参加ハードルの低さも選定基準に入れてください。

Web会議システムを導入すると、現場・拠点間の移動時間を減らし、確認業務や会議運営を効率化できます。建設業では、現場・支店・本社・発注者・協力会社が離れた場所で情報を確認する場面が多いため、オンラインでやり取りできる環境を整えることで、確認待ちや認識違いの削減につながります。
Web会議システムを活用すると、現場への移動回数と移動時間を削減できます。
建設業では、工程確認・品質チェック・安全衛生会議のたびに担当者が現場まで足を運ぶケースが少なくありません 。例えば、複数の現場を掛け持ちする監理者が毎週各現場を巡回するために一日の大半を移動に費やしているような状況では、定例の工程会議や軽微な確認事項を遠隔で完結させることで、現場訪問を本当に必要な場面に絞ることができます。
移動コストの削減は交通費の圧縮だけでなく、担当者の稼働をより付加価値の高い業務へ充てることにもつながります。特に遠方に現場がある案件では、移動日数そのものを縮小できるため、管理体制の効率化に直接影響します。
遠隔臨場とは、Web会議システムなどを使って発注者が現場に赴かずに施工状況を確認する方法です。従来は監督員が物理的に現場へ出向く必要があり、双方の日程調整に時間がかかることが多くありました。
現場担当者がスマートフォンやタブレットで映像を中継するだけで、発注者がオフィスから施工状況を確認できます。これにより、確認のたびに生じていた発注者側の移動コストを抑えられるとともに、日程調整の幅が広がり、確認作業をより短いサイクルで組めるようになります。
ただし、遠隔臨場の実施には発注者側の運用ルールや適用条件があるため、事前に確認しておく必要があります。この点については注意点のセクションも参照してください。
Web会議システムの導入により、会議室の予約や参加者の移動調整といった会議準備の手間を削減できます。
従来の対面会議では、参加者全員のスケジュールを合わせたうえで会議室を確保し、遠方からの出席者は移動の手配も必要でした。Web会議であれば参加者が各自の端末から接続できるため、日程調整の選択肢が増え、調整にかかる往復の連絡を減らせます。
Googleカレンダーや社内スケジューラーと連携できるシステムの場合、会議のURLを招待メールに自動で含められるため、参加案内の作成・送付にかかる作業を省けます。日次・週次の短時間ミーティングを気軽に設定できるようになることで、現場と本社のコミュニケーション頻度を高める副次的な効果も生まれます。
発注者・ 協力会社との情報共有をスピードアップできる
Web会議システムを活用すると、発注者・協力会社との間で情報を伝達するスピードを上げられます。
建設現場では、設計変更や工程調整の情報を素早く関係者へ伝えないと、手戻りや資材発注のミスにつながる恐れがあります。メールや電話のみで連絡するよりも、画面共有で変更内容を映しながら即時に合意を取る手段として活用できます。
また、その場で確認した内容をチャット欄に記録しておくことで、会議後の議事録作成にかかる時間を短縮したり、「言った・言わない」の認識ずれを防いだりすることができます。協力会社との定例連絡会をWeb会議に切り替えれば、移動コストを双方で削減できる点も実務上のメリットです。
建設業でWeb会議システムを導入すると、現場確認の移動負担削減や多拠点間の情報共有改善につながります。例えば、高所作業の映像を遠隔から確 認できれば現場訪問回数を減らせます。また、拠点間を常時接続すれば、離れた事務所同士でも日常的な会話や相談を行いやすくなります。ここでは、LiveOnとLoopGateの2つの導入事例を紹介します。
活用事例1:LiveOn|高所作業の遠隔支援で現場確認回数を3回から1回に削減
LiveOnシリーズの「LiveOn Wearable」を建設現場の高所作業に導入し、遠隔から複数名で映像を同時確認できる体制を構築した事例です。ウェアラブルカメラを活用した遠隔支援により、現場への出張コストと移動時間を大幅に削減しました。
導入前の課題
- 不具合調査には複数名の視点が必要だが、1現場に3〜4名以上を派遣するのはコスト・日程面で困難だった
- ゴンドラ・ブランコでの高所作業中は作業員への細かい指示が出しづらく、二度手間の作業が発生していた
- スマートフォンのテレビ電話では映像が手ブレし、ヒビ割れなど細部の確認が難しかった
- 片手でスマートフォンを持ちながらの作業は安全面の不安があった
導入後の変化
ウェアラブルカメラをヘルメットに装着することで、作業員の目線映像をリアルタイムで複数の社員が同時確認できるようになり、現場訪問回数が3回から1回に削減されたケースも生まれました。手ブレ補正と高画質映像により高所からの細部確認も事務所から可能になり、ハンズフリーで通話・指示ができるため安全性も向上しています。建設業界の人手不足と出張コスト削減の両課題に応えるツールとして、他部署への展開も進んでいます。
※ 出典:ジャパンメディアシステム株式会社 LiveOn Wearable導入事例 https://web.liveon.ne.jp/case/tada-con/
活用事例2:LoopGate|M&A後の多拠点組織に「顔の見える日常」を実現
M&Aで急成長した設備会社が、LoopGateの拠点間常時接続を導入して組織の一体感と人材定着を改善した事例です。建設・設備業界に多い多拠点運営の情報共有課題を、映像でつながる「仮想的な同じオフィス空間」で解決しました。
導入前の課題
- M&Aで拠点が増えるにつれ、社員同士の一体感が損なわれていた
- 拠点間のやり取りがメール・電話中心で「顔が見えない」コミュニケーションになっていた
- 新しく加わった拠点の社員が組織全体のなかで孤立しやすい状況が生じていた
- 人材定着率に課題があり、採用コストへの影響も懸念されていた
導入後の変化
常時接続により拠点間を映像でつなぐ「お隣オフィス」環境を実現し、毎日の何気ない会話や情報共有が生まれることで組織としての一体感が醸成されました。「毎日5分、顔が見える関係が組織を育てる」という声のとおり、人材定着率の改善にもつながっています。複数現場・拠点を抱える建設業のコミュニケーション課題を解消するモデルケースとして参考になります。
※ 出典:株式会社ギンガシステム LoopGate導入事例 https://loopgate.jp/cases/mikawa-setubi/
クラウド型のWeb会議システムは、1ユーザーあたり月額500円〜2,000円程度が相場です。ZoomやGoogle Meetのように無料プランを提供しているシステムもあり、小規模な利用や試験導入であれば費用をかけずに始められます。
料金差が出る主な要因は、課金体系と機能の範囲です。クラウド型はユーザー数に応じた月額課金が主流ですが、録画機能・参加人数の上限・管理機能の充実度によって有料プランへの切り替えが必要になるケースがあります。一方、オンプレミス型はサーバー構築費用や保守費用が別途発生するため、初期費用が数十万〜100万円程度になることもあります。
LiveOnやLoopGateのようにクラウド版とオンプレミス版の両方を提供しているシステムでは、自社のセキュリティ要件に応じて選択できますが、費用感が大きく異なるため個別に見積もりを取る必要があります。費用の安さだけで選ぶと、現場の通信環境や遠隔臨場での運用ニーズに対応できないリスクがあるので注意しましょう。

Web会議システムは導入しやすい一方で、現場の通信環境や利用ルールを確認しないまま運用すると、映像・音声の乱れや社外共有時のトラブルにつながる恐れがあります。特に遠隔臨場や発注者との打ち合わせに使う場合は、事前に運用条件を整理しておくことが大切です。
現場の通信環境を事前に計測し、推奨回線速度と照らし合わせる
導入前に実際の現場で通信速度を計測し、使用予定のシステムが公式に示す推奨回線速度と比較しておくのがおすすめです。Web会議システムはインターネット回線を使って映像・音声を送受信するため、通信環境が不十分な現場では映像の乱れや音声の遅延が発生する恐れがあります。
山間部・地下・鉄骨建屋内など電波が届きにくい環境では、モバイル回線(4G/LTE・5G)が不安定になりやすく、会議中に接続が途切れるリスクがあります。Wi-Fiが使える現場事務所内と屋外での利用では通信品質に大きな差が出ることも少なくないため、利用場所ごとに計測しておくと精度の高い判断ができます。
低速回線での利用を想定するなら、音声を優先して安定させる技術を持つシステムや、音声のみモードに切り替えられる仕様を備えたシステムを選択肢に入れてください。通信環境の確認を後回しにすると、導入後に「現場では使えなかった」という状況につながる可能性があります。
遠隔臨場に使う場合は発注者側の運用ルールを確認する
遠隔臨場にWeb会議システムを活用する際は、発注者側が定めた運用ルールや使用可能なシステムの条件を事前に把握しておく必要があります。
国土交通省や各自治体が発注する公共工事では、遠隔臨場の実施に際してカメラの解像度・映像の記録方法・使用ツールの要件が定められている場合があります。施工者が独自に選んだシステムでも、発注者が認めていなければ遠隔臨場として認定されない可能性があります。
また、発注者側の担当者がシステム操作に不慣れな場合、接続手順を事前に説明しておかないとスムーズに実施できないケースも生じます。遠隔臨場を導入の主目的とする場合は、対象案件の発注者に適用条件と使用ルールを確認してからシステムを選定することで、導入後のやり直しリスクを減らせます。
※参考 国土交通省 建設現場における「遠隔臨場」を本格的に実施します
https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_000881.html
無料プランだけでは会議時間や管理機能が不足する場合がある
Web会議システムの多くは無料プランを提供していますが、建設業での実務利用では機能制限に注意してください。
無料プランでは1回の会議時間に上限が設けられているシステムがあり、長時間の工程会議や安全衛生会議では途中で接続が切れる恐れがあります。録画機能の利用可否・参加人数の上限・管理者による参加者の管理機能も、有料プランとの差が生じやすい項目です。
例えば、発注者との定例会議で無料プランの時間制限に達した場合、再接続の手間が発生するだけでなく、発注者への印象に影響する可能性もあります。無料プランで試用する際は、実際の利用シーンを想定して制限の内容を把握したうえで、有料プランへの切り替えを判断することを勧めます。

建設業向けWeb会議システムを検討する際は、無料プランの実用性や遠隔臨場への対応、施工管理アプリとの違いで迷うことがあります。ここでは、本文で詳しく扱いきれなかった疑問を整理し、導入前に確認しておきたいポイントを簡潔に解説します。
はい、ZoomやGoogle Meet、Microsoft Teamsなど無料プランを提供しているシステムを建設業の業務に活用することは可能です。
無料プランでも基本的なビデオ通話や画面共有は利用できるため、社内の短時間会議や発注者との簡易打 ち合わせには対応できます。ただし、1回あたりの会議時間制限・録画機能の有無・参加可能人数の上限はシステムごとに異なります。
長時間の工程会議や遠隔臨場での記録保存、複数現場を一度につなぐ多拠点会議では、有料プランへの切り替えが必要になるケースがあります。まず無料プランで操作性を確認し、実際の業務ニーズと照らし合わせたうえでプランを判断するのがおすすめです。
遠隔臨場に使えるシステムは、発注者の種類や案件条件によって異なります。
国土交通省の基準では映像の品質や記録方法について一定の要件が定められており、すべてのシステムで対応できるわけではありません。実績ベースではZoom・Microsoft Teams・LiveOn・LoopGateなどが建設業での遠隔臨場に用いられていますが、案件ごとに発注者が認めるツールを確認することが前提です。
低速通信環境での映像安定性や記録映像の保存・提出方法も選定の判断軸になります。自社が担当する案件の発注者に適用条件を問い合わせたうえで、対応できるシステムを選んでください。
Web会議システムと施工管理アプリはどちらを導入すべきですか
Web会議システムと施工管理アプリは目的が異なるため、どちらか一方を選ぶというより、用途に応じて使い分けるケースが多いです。
施工管理アプリは図面管理・工程表・日報・書類作成などの現場業務を一元管理するツールです。一方、Web会議システムは映像・音声でリアルタイムに会話するためのツールで、遠隔での協議や現場確認に特化しています。
施工管理アプリ内に簡易的なビデオ通話機能を備えているものもありますが、多拠点接続や録画・画面共有などの会議機能の充実度は、Web会議専用システムのほうが高い傾向があります。現場のデータ管理を整えたいなら施工管理アプリ、遠隔での打ち合わせや現場確認を効率化したいならWeb会議システムという整理が、判断の出発点になります。
まとめ|建設業に合ったWeb会議システムを選び関係者間の情報共有を効率化
建設業向けのWeb会議システムを選ぶ際は、スマホ・タブレット対応・通信の安定性・セキュリティ・運用形態を自社の現場環境と照らし合わせることが大切です。遠隔臨場・工程会議・発注者との打ち合わせなど、用途によって求められる機能は異なるため、「どの場面で・誰と使うか」を整理したうえで候補を絞ると、導入後のミスマッチを防げます。
本記事で紹介したシステムはそれぞれ特徴が異なります。現場特化の機能や国内サポートを重視するならLoopGate・LiveOn・FreshVoice、既存ツールとの連携や社外招待のしやすさを優先するならMicrosoft Teams・Zoom・Google Meet・Cisco Webex Meetingsが選択肢になります。自社に合うシステムを選んで、関係者間の情報共有を効率化してください。
「業界DX最強ナビ」は、10万件以上のDX相談実績を誇る、国内最大級のB2Bマッチングプラットフォーム「PRONIアイミツSaaS」が運営する業界特化のDXメディアです。業界ごとの現場で役立つSaaSの比較・おすすめ情報などを、専門スタッフが厳選してお届けします。
運営に関するお問い合わせ、取材依頼などはお問い合わせページからお願いいたします。