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病院・クリニックにおすすめのシステム開発会社5選|選び方や注意点も解説

更新日 2025年10月31日

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病院やクリニックでは、電子カルテや予約システム、医事会計、地域医療連携など、システム化のニーズが年々高まっています。一方で、「医療業界に詳しい開発会社が分からない」「導入後のサポートが不安」といった悩みを抱える担当者も多いのが現状です。
そこで本記事では、病院・クリニック向けのシステム開発で実績を持つ会社を厳選して5社ご紹介します。また、開発会社を選ぶ際のポイントや、医療機関特有の注意点も解説。自院に合ったシステム開発会社を見つけたい方は、ぜひ参考にしてください。

病院・クリニックでシステム開発が必要とされる背景

病院・クリニックシステム開発イメージ画像
医療業界ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が加速し、病院やクリニックでも独自のシステム開発が重要になっています。電子カルテや予約管理などの業務効率化だけでなく、患者体験を高める仕組みづくりも求められているためです。
また、医療法個人情報保護法などの法規制に対応するためにも、自院の実情に合ったシステムを構築する必要があります。ここからは、医療機関でシステム開発が求められる背景を3つの観点から解説します。  

電子カルテ・予約管理などのデジタル化が急速に進む

近年、電子カルテや予約システムなど、医療機関のデジタル化が急速に進んでいます。政府が推進する医療DX(デジタルトランスフォーメーション)政策により、紙カルテから電子管理への移行が進み、患者情報を安全かつ効率的に扱う仕組みが整いつつあります。電子カルテの普及率は、年々上昇しており、診療記録の共有や分析を容易にすることも確認されました。
また、オンライン予約や問診システムの導入により、受付業務の負担軽減や待ち時間短縮が実現するケースも増えています。これらのシステムは、患者の利便性を高めると同時に、医療従事者の業務効率化にも寄与しています。特に近年では、クラウド型の医療システムや電子同意書の導入など、運用面での柔軟性を高める取り組みも進んでいます。
こうした流れは、単なるIT導入にとどまらず、医療現場全体の生産性向上と安全性向上を目指す動きの一環といえます。今後はAI問診や医療データの分析活用など、より高度なデジタル化が進むと見込まれています。  

業務効率化と人手不足解消の両立が求められている

医療現場では、慢性的な人手不足が続いており、限られた人員で多くの業務を処理しなければならない状況が続いています。こうした課題を背景に、システム開発による業務効率化への関心が高まっています。
予約管理や会計処理、検査結果の共有などをシステム化することで、スタッフの作業量を削減し、患者対応や医療行為により多くの時間を割くことが可能になります。さらに、勤怠管理や在庫管理、物品発注などのバックオフィス業務も自動化することで、医療従事者が本来の業務に専念できる環境づくりが進みます。
また、システムを活用してデータを蓄積・分析することで、診療フローの最適化や人員配置の改善も行いやすくなります。医療の質を維持しながら効率的な運営を実現できる点が、システム開発を導入する大きな意義といえるでしょう。人手不足が常態化するなかで、システムは医療現場を支える重要なインフラとなりつつあります。  

患者体験の向上と再診率アップへの貢献

医療機関のシステム開発は、院内業務の効率化にとどまらず、患者体験(Patient Experience)の向上にも直結しています。予約のしやすさや待ち時間の短縮、スムーズな会計処理など、患者がストレスなく受診できる仕組みを整えることで、満足度や再診率の向上につながります。
近年では、スマートフォンから予約や問診、決済まで完結できるシステムが普及し、通院時の手間を大幅に減らせるようになりました。また、診療データをもとにしたフォローアップメールや定期受診のリマインド機能なども導入されており、患者との関係維持に効果を発揮しています。
医療サービスを、提供する側から選ばれる側へと転換する上で重要な要素です。再診率の向上や口コミ評価の改善は、結果的に経営面にも良い影響をもたらします。患者視点に立ったシステム開発が、医療機関全体の信頼性と競争力を高める鍵といえるでしょう。  

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病院・クリニック特有のシステム開発で注意すべきポイント

注意すべきポイントイメージ画像
病院やクリニックでシステム開発を行う際は、一般企業向けのシステム構築とは異なる配慮が必要です。医療情報という高度な個人情報を扱うため、セキュリティや法令遵守の観点を軽視することはできません。
また、診療・検査・会計などの複雑な業務フローや、医療機器とのデータ連携にも深い理解が求められます。ここでは、医療機関がシステム開発を進めるうえで特に注意すべき5つの視点をご紹介します。  

医療情報・個人情報を扱うための高いセキュリティ対策

病院やクリニックで扱うデータは、患者の氏名・住所・病歴・検査結果など、慎重な取り扱いが求められる個人情報です。一般的な業務システム以上に高いセキュリティ基準が必要となります。
具体的には、通信の暗号化、アクセス権限の厳格な設定、ログ監査、データバックアップなどの基本的対策が欠かせません。さらに、クラウド型システムを導入する場合は、データセンターの安全性や情報管理体制(ISO27001などの国際認証)も確認すべき重要なポイントです。
厚生労働省が策定する「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」では、外部委託先にも適切な管理体制を求めています。開発会社を選ぶ際には、このガイドラインに沿った設計・運用を行っているかどうかをチェックすることが重要です。医療情報の安全性を確保することは、患者からの信頼維持に直結します。  

診療・検査・会計など、医療業務の一連の流れを理解しているか

医療現場では、診療・検査・会計といった業務が緻密に連携しており、どれか一つの工程でも設計を誤ると全体の業務効率に影響を与えます。そのため、開発会社が医療業務の流れをどれほど理解しているかは、システムの品質を左右する大きな要素です。
例えば、検査結果が電子カルテへ自動的に反映されない設計になっている場合、手入力の負担が発生し、誤入力のリスクも高まります。反対に、業務フローを正確に把握したシステムであれば、現場の負担を減らし、診療のスピードと正確性を両立できます。
また、診療報酬請求やレセプト処理など、医療特有の仕組みにも精通していることが求められます。医療業務の知識が乏しい開発会社では、要件定義の段階で不備が生じる可能性もあります。現場でのヒアリングやプロトタイプ(試作品)検証を丁寧に行える会社を選ぶことが、失敗を防ぐ第一歩です。  

電子カルテや医療機器、検査システムとの連携可否

医療機関では、電子カルテ、検査システム、画像管理システム(PACS)など、複数のシステムが並行して稼働しています。これらが連携していないと、情報の二重入力やデータの取りこぼしが発生し、現場の負担や医療ミスのリスクが増大します。
そのため、新たなシステムを開発・導入する際には、既存のシステムや機器とスムーズに連携できるかどうかを事前に確認する必要があります。特に、HL7(医療情報交換の国際標準規格)やFHIRなどの通信規格に対応しているかどうかは、システム間連携の可否を判断する上で重要な指標です。
また、システム導入後に他社製機器を追加する可能性がある場合、拡張性の高い設計が求められます。医療データの相互運用性を確保することで、将来的なシステム更新や外部連携にも柔軟に対応できるようになります。  

法令遵守(個人情報保護法・医療法)とデータ管理の徹底

医療機関のシステム開発においては、法令やガイドラインへの準拠が必須です。特に「個人情報保護法」や「医療法」、そして「サイバーセキュリティ基本法」に関連するルールに従って設計・運用を行う必要があります。
個人情報保護法では、医療データを「要配慮個人情報」として分類し、取得・利用・保管・廃棄の各段階で厳重な管理を義務づけています。さらに、医療法では、診療情報を外部クラウドなどで保存する場合における安全管理措置を明示することが求められています。
こうした要件を満たすためには、開発会社が法令対応やセキュリティ監査の経験を持っているかを事前に確認することが欠かせません。法的リスクを未然に防ぐ体制を整えた上で、適正にデータを扱うシステムを構築することが、長期的な信頼性の確保につながります。  

導入後の運用・保守サポート体制の充実度

医療機関におけるシステムは、導入後の運用をいかに安定させるかが重要です。診療報酬の改定や法改正、OSアップデート、機器更新など、医療を取り巻く環境は絶えず変化しています。これらに対応できるサポート体制を持つ開発会社を選ぶことが、長期的な運用成功の鍵になります。
サポート内容には、障害対応、バージョンアップ、操作教育、運用マニュアル整備などが含まれます。中でも、緊急時の対応スピードや、リモートサポートの有無は重視すべきポイントです。また、運用フェーズに入った後も、ユーザーの声を反映しながら継続的な改善提案を行う会社であれば、現場に根付いた運用を実現できます。
導入後のサポート体制を軽視すると、トラブル発生時に業務が滞り、患者対応に支障をきたす恐れがあります。運用フェーズを見据えた長期的なパートナーシップを築くことが、医療システムを安定稼働させるための前提条件です。  

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病院・クリニックに強いおすすめのシステム開発会社5選

ここからは、病院・クリニックに強いおすすめのシステム開発会社厳選してご紹介します。それぞれの強みや特徴を踏まえて、自社にあったシステム開発会社を探してみてください。

1.アイネット・システムズ株式会社

アイネット・システムズ株式会社

出典:アイネット・システムズ株式会社アイネット・システムズ株式会社

アイネット・システムズ株式会社は、大阪に本社を置き、医療情報システムの開発やネットワークソリューションを中心に展開するIT企業です。電子カルテや診療情報ネットワークの設計・構築、24時間体制のネットワーク保守、セキュリティコンサルティングまでをワンストップで提供しています。医療・保健・福祉分野における「生命を守る人の環境づくり」を理念に掲げ、信頼性と安全性を重視したシステム開発を行っています。

アイネット・システムズ株式会社の特徴

2.株式会社アイ・エス・ビー

株式会社アイ・エス・ビー

出典:株式会社アイ・エス・ビー株式会社アイ・エス・ビー

株式会社アイ・エス・ビーは、医療情報システムや医療機器の開発を専門とするIT企業です。電子カルテや医療データ管理システム、超音波診断装置などの開発を通じて、医療現場の効率化と安全性向上に貢献しています。IoTやAIなどの先端技術を積極的に導入し、遠隔医療や医療ロボット開発など新しい医療サービスの実現を支援しています。ヒアリングから設計、開発、保守までを自社で一貫対応し、高品質なソリューションを提供する体制を整えています。

株式会社アイ・エス・ビーの特徴

3.株式会社ファインデックス

株式会社ファインデックス

出典:株式会社ファインデックス株式会社ファインデックス

株式会社ファインデックスは、医療機関向けのITソリューションを提供する企業で、電子カルテや文書管理システム、オンライン診療支援など、医療現場の業務効率化を支える多様なサービスを展開しています。クラウド型の電子カルテ「REMORA Cloud」や地域連携システム「RemoTalk Cloud」など、診療の質向上と医療データの一元管理を実現する製品群を提供。大学病院からクリニックまで幅広い導入実績を持ち、医療のDX推進に貢献しています。革新的な技術開発を通じて、日本の医療の未来を支えることを目指す企業です。

株式会社ファインデックスの特徴

4.ドゥウェル株式会社

ドゥウェル株式会社

出典:ドゥウェル株式会社ドゥウェル株式会社

ドゥウェル株式会社は、北海道を拠点に医療情報システムの提案・開発・導入・保守を一貫して行うIT企業です。全国300以上の医療機関にシステムを導入しており、周術期マネジメントや麻酔記録の自動化など、医療現場の効率化に特化したソリューションを提供しています。医療業務に精通したスタッフが多数在籍し、顧客の要望を的確に反映したシステム開発を実施。高品質な開発体制と情報セキュリティ管理(ISMS認証)を両立し、信頼性の高い医療IT環境の構築を支援しています。

ドゥウェル株式会社の特徴

5.東亜システム株式会社

東亜システム株式会社

出典:東亜システム株式会社東亜システム株式会社

東亜システム株式会社は、40年以上にわたり医療情報システムの開発・販売・保守を手がける企業です。電子カルテや医事会計システムを自社開発しており、医療機関の業務効率化と安全性の向上を支援しています。ユーザーの要望に応じたカスタマイズ性の高い設計を強みとし、200床未満の中小規模病院やクリニックに多く導入されています。見やすく操作しやすい画面設計や自動算定機能など、現場の負担を軽減する工夫が随所に盛り込まれています。導入から保守まで一貫してサポートし、長期的な信頼関係を重視する企業です。

東亜システム株式会社の特徴

医療業界に強いシステム開発会社
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病院・クリニックに強い開発会社を選定する際の判断基準

病院・クリニックイメージ画像
病院やクリニックでシステム開発を行う際は、医療分野の理解度やサポート体制、技術力など、複数の観点から開発会社を見極めることが大切です。医療現場の業務は複雑で、法規制も多いため、一般的なシステム開発の経験だけでは十分とはいえません。ここでは、信頼できる開発会社を選ぶために確認しておきたい5つの判断基準をご紹介します。  

医療機関向けの開発実績や導入事例があるか

医療機関に特化した開発実績を持つ会社を選ぶことは、プロジェクト成功の第一条件です。医療システムには電子カルテ、レセプト処理、検査データ管理など独自の仕組みが多く、現場を理解していなければ適切な設計は困難です。
医療分野の実績がある会社は、現場の課題を把握しており、要件定義や運用設計の段階で的確な提案を行えます。また、過去の導入事例をもとに、業種・規模に応じた最適な構成を提示できる点も強みです。導入実績の豊富さは、医療現場で求められる信頼性の高さを裏づける指標でもあります。
選定時には、開発会社の公式サイトや資料で「どのような医療機関に導入しているか」「どの範囲まで開発対応しているか」を確認しておくとよいでしょう。

医療制度や保険請求に関する知識を持っているか

開発会社が医療制度や保険請求(レセプト)の仕組みを理解しているかどうかは、システムの精度と運用効率を左右します。診療報酬制度や保険点数は定期的に改定されるため、それに対応できる知識と柔軟な開発力が求められます。
制度を理解していない会社に依頼すると、診療報酬の算定ロジックに不備が生じ、請求業務のトラブルにつながるリスクがあります。一方、制度知識を持つ開発会社は、レセプトエラーの防止や保険請求の自動化など、現場の課題を踏まえた設計が可能です。
制度を理解していない会社に依頼すると、診療報酬の算定ロジックに不備が生じ、請求業務のトラブルにつながるリスクがあります。一方、制度知識を持つ開発会社は、レセプトエラーの防止や保険請求の自動化など、現場の課題を踏まえた設計が可能です。

クラウド・オンプレミスどちらにも対応できるか

医療機関のシステム構築では、クラウド型とオンプレミス型(自社サーバー設置)のどちらを採用するかが大きな判断ポイントになります。病院やクリニックの規模、運用方針、セキュリティ要件によって最適な構成は異なります。
クラウド型は、初期コストを抑えながら柔軟に運用でき、遠隔地からのアクセスやデータ共有に適しています。一方、オンプレミス型は、自院でデータを管理できるため、ネットワーク遮断時のリスクが低く、情報漏えい対策を重視する医療機関に向いています。
どちらか一方しか対応できない開発会社では、選択肢が限られてしまいます。両方の方式に精通した会社であれば、コストやセキュリティ要件を考慮した提案が可能です。特に、クラウド導入後のBCP(事業継続計画)やデータバックアップ方針まで設計できる会社は、信頼性が高いといえます。  

運用・保守などサポート体制が整っているか

医療システムは、導入後の安定運用が重要です。システムトラブルが診療業務の停止につながるため、迅速なサポートと継続的なメンテナンス体制を持つ会社を選ぶ必要があります。
サポート内容には、障害対応、定期アップデート、法改正対応、操作支援などが含まれます。診療報酬改定やOS更新時の対応スピードは、運用の安定性を大きく左右します。また、サポート窓口の対応時間や、担当者の固定化(毎回同じ担当者が対応するか)も確認すべきポイントです。
さらに、トラブル発生後の原因共有や改善提案を積極的に行う会社であれば、長期的な運用パートナーとして安心です。導入後の保守契約内容を比較し、費用だけでなくサポート範囲と品質を重視して選定することが大切です。  

担当者との意思疎通がしやすいか

システム開発では、担当者とのコミュニケーションの質が成果を大きく左右します。医療現場の課題や要望を正確に伝えられなければ、完成後に「使いにくい」「現場に合わない」といった問題が生じる可能性があります。
意思疎通がスムーズな開発会社は、要望を引き出すヒアリングが丁寧で、専門用語をわかりやすく説明してくれる傾向があります。特に、医療従事者が非IT職である場合、コミュニケーションの分かりやすさは大きな安心材料です。

まとめ|医療現場を支えるシステムは「信頼できる開発会社」選びから

病院やクリニックのシステム開発では、医療業務の理解、法令対応、セキュリティ、サポート体制のすべてが求められます。これらを総合的に満たす開発会社を選ぶことで、現場に根付く使いやすいシステムが構築できます。
単に技術力だけでなく、「医療現場をどれだけ理解しているか」「導入後も伴走してくれるか」という観点で比較することが重要です。信頼できるパートナーとともに、自院に最適なシステムを整備し、医療サービスの質向上につなげましょう。  

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著者
業界DX最強ナビ編集部
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